18話 【気付かぬ視線】
たわいもない幸せな日は終わりを告げた。
そう、会話が終わったのだ。まぁ日常に戻るだけ何も変わらない
「愛羅ー。ちょっと事務室まで着いてきてくれる???」
「いいよー」
「ありがとう!」
高1の時から仲良くしてくれてる子に声をかけられたらそれは行くしかない。私はその子の後に続いて歩く。
・
「(下から見ると割と狭く感じる。)」
「あ、愛羅ちゃん」
「あ、由香先生おはようございます」
「おはよ〜アルコール手伝ってくれる?」
「あははwいいですよ〜」
私がそう言うと由香先生は優しくありがとうといった。紹介が忘れたが、保健室の先生で生徒会の顧問の先生でもある由香先生は皆の憧れの的。そんな先生からのお願い事は断ることが出来ない
「おはよ〜」
「おはようございます。」
「おはようございます。手出してください」
「おはようございますっ、ありがとうございます」
何十人にアルコールをかけたか分からなくなってきた頃、そろそろいいよありがとうねと由香先生。ここで帰るのもあれなのでと私はその場に居たがある意味正解だったのかもしれない。
「…っ」
ギターを背負って、前髪がセンターわけになっている凌央くんを見つけた時は思わず息を飲んだ。なんでかっこいいの
「おはよー凌央くん」
「あ、おはようございます」
「手出して」
「(スっ)」
「はい」
「ありがとうございます!では」
挨拶というものしか会話をしていないけど最後に私に向けたその笑顔が私にはいい刺激だった。
「愛羅ありがとう!」
「いえいえ、長かったね?」
「なんかね??事務長が_」
いいタイミングで帰ってきた、長かった理由を聞きながら教室に向かっている中私は見られていることを知らない。
in3階
「今日も会えた…早く俺をすきになればいいのに」
「凌央?」
「あ、悠燈」
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