4話 【恋に気づいた日】
季節は変わり冬。
外を見れば寒さが極めて目立つ雪がさんさんと降っていた。寒そう。
「桃先輩」
「どうしたー凌央くん」
「今日体験に来たいって子連れてきました」
「あ!そうか今日はその日だね。いいよ、入れてー!!」
どうやら今日はお客様が来るみたい。人が増えてもやることは変わることはなくいつも通り茶をこしていた。何気にこの時間が好きだったりするのだ。
「愛羅先輩。手伝います」
「おー。悠燈くんありがとう。じゃあこっちの山作ってくれる?」
「もちろんです!!」
一人でやっていた所を悠燈くんは見ていたみたいで手伝ってくれた。本当に優しい子である。二人で世間話をしながらやったためか、いつもより早く終わった。できる後輩ができたものだ。。
お茶をセットし、いつもの場所に置こうとした時、茶室の扉は開く。
「こんにちはー」
「あ、君が体験の子?」
「そうです。黒崎です」
「黒崎くんかよろしくね〜」
体験に来た黒崎くんは、なかなかにしてくせが強く話していて楽しかった。
・
お茶を立てたり、作法を勉強して、少しの休憩時間の時。同級生と話してた時だ。たまたま見た凌央くんは笑っていた。やはり同級生の間だと笑うよな。。うんうん。その顔はとても楽しそうで、いつものように可愛かった。
でも、
「ー。あの人は?」
「えーと、」
「愛羅先輩」
「あ、!愛羅先輩か!」
「そう。んで、」
不意に呼ばれた名前に私は、少しドキッと
してしまった。いや、そんなはずはない。
チラッと見ると、今度は凌央くんと目が合った。そしてこちらを見て笑っている。
身体中に電気が走ったと思えば、困惑の嵐でどうしたらいいのか、わからない。もしかしてこれって。。
出会ってそんなに経って居ないはずなのに。
私は
____凌央くんに恋をしてしまったんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます