2話 【出会い】

例の新入部員が入って1週間が経った頃。


「私はいつになったら会えるの」

「何が?」

「凌央くんに!!」


予定が合わなく毎回出席率はいい私でさえなかなか会えない。そろそろあってもいい頃なのに。私以外の2年はみんな会っている。これは神様からのお告げなのか。。?


「あーね。でも今日くるんでしょ?部活に」

「え?あ、うん。行くけど」

「なら会えるよ。今日行きますって言ってたから」

「まじで!?やったー!!!」


久しぶりに、大きい声で叫んでしまった。

同クラスの男子に珍しく叫んでいると言われ桃には静かにと言われてしまった。嬉しかったんだ、やっと会えるって分かって。その日の午後の授業は新人の子に会えるそれだけで時間は過ぎていった。


「桃部活いこー!」

「テンション高いなぁ(笑)愛羅」

「かもしれない‪w会えるって分かったらなんかつい、、笑」

「なんかそういう愛羅久々に見た気がする。あ、私少し遅れて行くから先行ってて」

「えー。分かった先行ってる」


何も無いオフの日だった為桃と行けると思ったのに。まぁ、彼女にも予定はある。仕方ないから一人で行くか、重たい足を進ませながら茶室へ向かった。


戸を開けると畳の匂いが、一気にくる。

何度きても落ち着く匂いだ。ふと、見慣れない顔があることを知る。もしかして


「あ!君か!!」

「?」

「あ、、。誰だって感じだよね。。えっと

私、2年の西条愛羅さいじょう あいらって言います。よろしくね!」

「1年の神崎凌央かんざき りおです。よろしくお願いします」


突然のことに驚きながらも、凌央と名乗るこは、名前を名乗ったあとぺこりとお辞儀をした。センターわけをされていて、クールでなんか女子にモテそうだな。第一印象はそんな感じだった。



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