第1章 はじまり

1話 【情報】


長い地獄のような授業と、担任からのくそほど長いありがたいお言葉を聞き終わった頃。中学からの知り合いである 目黒桃めぐろもも が声をかけてきた。


「愛羅ー!!部活いこ!」

「そうだね、いこっか」


そう私は言うと、鞄を手に取り

彼女と共に部活のある茶道室へ行く。週2の活動で生徒会と兼部している私にとってはとても活動がしやすい。ありがたいことに後輩は沢山いる。みんなとてもいい子で可愛い子ばっかりだ。


「あ、そう!!愛羅。部員増えるらしいよ」

「え、マジで?どこの学年?」

「んーとね。1年生、名前は確か。。えーと。。あ!、凌央くん!!確かそんな名前だった気がする」

「へぇ。そうなんだ、じゃあ悠燈くんも少しは気が楽になるね」


悠燈はるひくん。

それは、今いる1年生で貴重な男の子。1人だけというのも心配だったし同じクラスということだきっと仲良くしてくれる。そう私は確信した。まぁ、私がその新人くんに会える日は来るのかは知らないけど。






「じゃあ、これで部活は終わります。お疲れ様でしたー!」


久しぶりに来た部活では、桃のこの成長ぶりを見た気がする。後輩は相変わらず元気で明るく接してくれるし同学年は煩いが私がいつきても同じ対応で接してくれる。先輩方は少ししかいないけど、どの先輩も優しい。ここに入ってよかったそう思った。


「愛羅ー?おいてくよ?」

「待ってー」


時期はもう冬へと向かう秋。

肌寒くなってきた。そろそろセーターの上にパーカー着ないとな。。あったけ?坂道を降りながら、思ったそんな日。

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