乱戦蹂躙
「武器って爪と牙もはいるのかなぁ
それだったらおれは、どうこうげきしたらいいんだぁあぁぁぁ」
「はいるだろうな
なんせ体術だけと言っていたし」
「あのブラドがいったのですから、絶対ですね
ご愁傷様。ざまぁないですね! 喜ばしいです!
さぁ後でしつけられるといいですよ!」
敵に近づきながら喧嘩を始める2体であるが、ラーフは後のことが恐ろしいので
先にいくことにした。
「先に行くぞ。
後がおそろしいからなぁ」
「「こんなことをしている場合じゃなかった!!」」
ようやくやる気になった2体だが、その様子はブラドにしっかりと見られている。
その口元が普段よりも嬉しそうで2体のくたびれた様子が幻視されているようであった。本当にうれしそう…
さて、先に飛び出したラーフは早速人ごみに突っ込んでいく。
到着一発目にその場に止まり、その体にかかる負荷をそのまま力として腕の先に流し、そこから手刀を一閃する。
近くにいた者共の首、腕、胴体を刃物のように斬り裂きその後ろの者にも、鎌鼬となり襲う。
:動からの静、静からの動;
ラーフの神髄にしてまだまだ完成が見えない技術
これにより動きのテンポ、錯覚作用などの効果を生み出す
そして、その中で今の使った技術は前方にかかる速度をそのまま攻撃のための勢いに使ったのだ。
無駄なく行ったことで、力の分散が最小に抑えられ手刀の速度が増しそのまま、風の刃である鎌鼬を発生させた。
鎌鼬は鋭利な切れ味と共にまっすぐに進み胴体を切り離し直線状に赤い帯のような軌跡を残しながら進み200メートルほどで消えた。
下には臓物を飛び散らかした人間の死体が織りなす道が出来あがる。
「さぁ 来い」
眼を細め集団を睨めつけながらのラーフから、言い知れぬ威圧感が放たれていた。
砂煙が舞う場所にて細長く動く影と、時折吹き飛ぶ人影が砂煙に映し出されていた。
砂煙は収まることがなく常に漂っている。
叩きつける音と共に衝撃と舞い上がる元地面
そして擦り付ける音と共に舞い上がる砂
吹き飛び地面に埋まっていく人だったもの
詳しく窺うことができない中では悲鳴と潰れる音が響き渡っていた。
これらの要素により常にそこだけは別世界のように、蛇であるボロスの影を不気味に映し出していた。
今は風もそこまで強くないはずの場所なのだがその一角では、強風が吹き荒れており風が吹いた場所には死体が転がっている。
身体の一部がないもの 破裂したように肉片が飛び散るもの 体に穴が空いているもの
風の通り道ならぬ死神の通り道と言った方がいい状態が続いていた。
人間の姿はあるがこの残場を作り出している存在の姿を捕えることが出来ずに何人も死に絶えていく。
風の吹く中に白銀の狼マーナが姿を現した
周囲を見回し近くの人間に爪を隠すように握りこんだ前足でパンチを与えると
その衝撃により強風を纏いながら人間が浮き飛んでいく
爪を使わないよう注意を払いながらやりにくそうに攻撃していた
周りを死体の山にすると3体はブラドの下に戻っていく
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます