道中にて

「ここら辺はあまり変わらないな」

「そうなのか?

どこも同じような景色が続いているだけじゃないか」

「犬の君にはそうかもしれないですけど、鬼の彼にとっては故郷になるんだからそう感じるのも自然なんですよ

所詮は犬の君には、そんな感覚もないんでしょうけどね」

「何度も言うが、俺は犬じゃなくて狼だといっているだろうが!!!」

「オオカミと言いますが

貴方は犬並みの感覚しかないんですから

狼というのにはちょっと役不足ではないですか」

「役不足ってどういうことだ!!」

「そういうところですよ

狼とはその心に大きな魂を持ち 器が大きいものだとわっちはかんがえています

実際に以前であった狼のものはそうでしたよ」

「俺もそうだよ!!!」

いつもの喧嘩が始まり言い争う2体であったが流石にブラドに止められ収拾した。


それからしばらく移動するが景色が変わらず森が続くのみだった。

「そろそろ、何かしらに遭遇しても良いころだと思うのですが・・・

何も出てきませんね? 何かあったのでしょうか。」

「そうだな 森の中にはいろんな種類の魔物が居たはずだ

こんなに合わないのなんて可笑しい

何かあったのかもしれないな」

「考えててもどうにもならないんだし進もうぜ」




マーナの言うように進み始める一行はしばらく何にも出会わずに進み続けていたが


「なんか変な匂いがするんだがなんだこれ?」

「それはどこからですか?」

「うーん こっちだな}
















「これはこれは、凄いものですね。」

ブラドの言葉に他もうなずく

眼下に広がっていたのは死体の山だ

それも様々な種類のである これほど不自然な光景はそうそう見ることがない

集落を襲われたのであれば、その種族のモノと襲ったものの死体の2種のものが普通なのだ

何種類もの死体が転がる現状は異常に尽きる


「何があったんだこれ?」

「縄張り争いにしては、種類が多すぎますね」

「何かが殺して集めているという感じでしょうか。」

「それだとしてもこれは何日もかかる大仕事だぜ?」

一同が唸りあい考える


「レベルを上げるためじゃないのか?

ダンジョンと違って外は肉体が残る

その体の魔石を取って体に取り込む事でしかレベルを上げることはできない

これはその残骸といったところじゃないか」

「なるほど、それでしたらこの状況にも説明が付きますね。

道中において、何にも出会わなかったのもこれが原因であり、他の生き残りは周辺から逃げているのでしょうね。」

「なら、何がこれをやったのかだろうよ!」

「何と言ってもレベルを上げるのは、ごく普通のことでありますから

別かかわる必要もないじゃないですか」

「そうだな こういうことがあっただけと思ってさっさと進もう」

「では、いきましょう。」


4体は残骸を後にして再び森を抜けるために進み始めた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る