第五層ボス戦開始

「毎度毎度 なんでこんなに扉がでかいのだろうか?」

「それは・・・知らんけど、威張りたいんじゃないだろうか?

そこのところどうなんだい?おバカなオオカミ君」

「なんでそこで俺に聞くんだ!!」

「だって君、お調子者で上から威張り散らしたいお馬鹿さんだからじゃないか」

「違うわ!!!俺はそんなんじゃない!!!」

「ならなんだって言うんだい?」

「俺は!!!誇り高い狼だ!!!」

「うん それで?」

「それで!!!天候を操作できるすごい狼だ!!!」

「へぇ それはすごいね それから?」

「それから!!! それから!! それから! それから それから・・・」

「つまり 君はおバカなんだよ」

「うぅぅぅぅ 言い返せないのが悔しすぎるぅぅ」

「どうでもいいが 話がずれてるしもう終わったんなら行くぞ」

「おう そうしようか」

「うぅうううぅううちくしょうぉぉおお!!!」


鬼が扉に向い歩き始め、後を楽しそうな蛇と悔しそうな狼が付いていく

少しずつ竜が描かれた扉が開いていき、やがて開ききる






{挑戦者を確認 仙鬼羅刹 天狼 天秤蛇 3体の存在を確認

第五層フロアボス 解放}


{さぁ挑め 最強と言われる存在を滅ぼせ

ここより出るには超えるしか道はない

最強となるのはどちらか

ここに示せ}


「ぐぎゃぁあああああ!!!!」

部屋の中で敵が咆える

ここにいると示すようにその巨体は翼を広げ、空間に振動と激しく気持ちの悪い威圧を放っていた


3体はそれぞれが動き出す

鬼は正面から接近し、狼は上空へ、蛇は敵の背後に

敵は鬼に向かいその鋭い爪を振り下ろす 巨体にしてはかなりの速度で風を押し付けるように轟音を立て、壁が迫るかのような光景を見せていた


鬼はすぐに金剛羅刹と紅気で強化し焦る様子で前へに急加速する

ぎりぎりでかわすも後ろから地面を砕いた衝撃と強風を受け体制を崩す


そこに敵は腕を引くことで追撃をしてくる

蛇が敵の後ろからその様子を見ていた

「そうかそうか そんなもんか

たいしたことないんだね 鬼君」


狼は上空で雲を展開し攻撃の準備をしていた

先の敵の一撃で土煙が上がりかつ、敵の巨椀により状況がよく見えていなかった

だが蛇が何もしないことに疑問を浮かべていた

「あいつなんで動かないんだ?」


その渦中の鬼はかなり焦っていた

久々の命の危機

(避けるにしても間に合わない

斬ることができるのかは試していないから省き

流すにしても掌だ 指を伸ばせばこっちが不利だ

どうすれば)


脳内で迫る脅威をどう捌くべきかを考えるが思いつかない

刻一刻と迫るそれから逃れるには


「ここで終わるのか・・・ 

なぜ なぜ 何故!!!

死んでたまるか!!! どうせなら突っ込むまで!!! 餓鬼!!!!」


餓鬼に紅気をありったけ込めるそこから餓鬼が吸い込んでいるかのように

凝縮し、鋭く濃密な気の刃が刀身に出来上がった


「喰えぇぇええええ!!!!」


崩れた体制を無理やりに変え迫る掌に向け餓鬼を振るった

抉れるように餓鬼を通した部分が消える



そして

鬼が敵の股を通り壁に激突した

壁に蜘蛛の巣状の亀裂を作り埋もれた鬼は体中から血を流し動かなかった

だがその手には餓鬼が刀身をボロボロにし握られたままだった




蛇は横を吹き飛ぶ鬼を一括し

「まぁ こんな怪物を相手にしたんだ

相手が悪かったね  おやすみ 弱虫くん」



様子が見えるようになった狼は

「おいおいおい!!! まじかよ!!!

あのくそ鬼が一撃かよ!!!!!

次は俺か!!!準備はできた!!!やったろうじゃないかぁああ!!!!」


















鬼は吹き飛ばされながら蛇の言葉を聞き取っていた

(弱虫だと 俺がここまで強くなったのも強者になるため

それなのに ここまでか どこまでも弱いままなのか 

そ   んな の      みと    められ   る

かぁああ!!!)

そして意識がなくなる










名前

超級種族 仙鬼羅刹

レベル50/50

仙鬼法 紅気

専用武器 命刀・餓鬼

スキル

神算鬼謀 舞刀術 金剛羅刹



名前

超級種族 天狼

レベル50/50

魔法 天(風 雷 水 氷)

スキル

天衣 天候武器 天駆


名前  ボロス

極級種族 天秤蛇

特性

神毒創生
















まだ死んでもらっては困るんだよ

ここまで面白い成長を魅せてくれたんだ




暇つぶしをさせてもらったお礼に手助けしていこうじゃない

我が主くん

まだまだ面白いものを魅せておくれ


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