天災の目の中で

「あーはっはっはっはっは!!!

きたぜ!きたぜ!きぃたぁぜぇえええ!!!」


「うるさいぞ!!! 

こっちは動き続けなくちゃならなくて疲れてるんだ!!

その喧しい口を閉じろ!!! ばかいぬがぁああ!!!!」


「うるせぇい!!! こちとらいくつも同時にやってんだ!!! 

てめぇええのためにだぁああれが!!!

えれぇええのかを教えてやるよ!!!! くぅうらぁぁああ!!!」


「んだとぉお!!!

じょぉおおとぉおじゃないか!!! 

その身に誰が一番かを刻んでやるよ!!!くそがぁああ!!!」


渦の内側は外のように風もなく静かななか

餓鬼を振る風を切る音、地をける音、そして外のかすかな音

そしてこの2体が言い合う音だけが響く

多くを占めるのは口喧嘩の声だとここに記す


この2体はずっと初めのころから口喧嘩をしている

流石に状況が状況のため動きを止めることはないが

軽くこの状態にイラつきが溜まり続け、最初は暇つぶしのように話していたが

だんだんと激しくなりこの状態になってしまった


そして始まる


狼が鬼に向い氷を放つ

鬼はそれを避けるがさらに飛んでくる

また避ける 避ける 避ける だんだんと大きくなり氷柱を放ち始める

その間にまたレベルが上がり魔力も増え出力も増えていく


「ははははは!!! よけるしかねぇえよなぁああ!!!

てめえぇええには遠距離の手段がねええもんなぁあ!!!」



ドン!!!


狼の横を自らが放った氷柱が数倍近い速さで飛んできて天井に当たり凹みを作る

風により逸らされたが目で追えなかった


それが1つ、2つそして4つ

先ほ打ったものが次々と飛んできていた

狼は唖然として口を開いたまま止まる


その状態でも魔法外の魔法を止めないのは流石


そして目を下に向ける 








「  おい  それ以上やるなら

     その身体  斬り裂いてもいいんだな   」








静かに響く 殺気を込めた 忠告


そして 鋭い目が仙鬼により赤黒くなり血を連想させる色に変わっており

その動き続ける身体から仙鬼を凝縮しながら薄くされど怖れを抱かせるほど

強度を増し

鮮麗鋭利に手の中の相棒餓鬼に纏わせ 

刀身の倍はあろう程に仙鬼による鋭い刃を作り上げ

速度を増した刀身から 仙鬼を纏わせた飛ぶ斬撃を放っていた

その刃は狼の横ぎりぎりを纏う風を斬り裂き通り過ぎていく


1つだけではなく何度も

天井に当たり細いあとを残す 狼の形を作るように



「   おい   くそいぬ 


どうなんだ    斬っていいんだな?  」


狼は頭を横に何度も振る


その姿はおびえた犬 上の存在に従う恐怖する手下のようで


「 なら 静かに やれ 」


{スキル学習の効果により怒りを糧に

気法 仙鬼を 仙鬼法 紅気に進化いたしました 

さらに余剰分の怒りを使い

学習が神算鬼謀へと進化いたしました}


鬼はそう言葉を残すと

仙鬼を竜巻に向け解放し勢いを上げる

それでも 恐怖を感じえない気配を漂わせるまさに鬼気

鬼としての気配を醸し出していた





狼はその様子を震えながら観ていた

この時に思った 本気で怒らせたら次は死ぬ  と



そしてかれこれ 2時間ほど続いた天災は端まで辿り付きフロアすべてを破壊した




狼は魔法による感知で確認し災害を止めた

それを鬼が気配で感知し動きを止めた


晴れたそこは黒く染まり所々凍り付き白く染まっている 生命の住めない光景


だがその光景に1つの影が残っている

大きな見上げるほどの樹が傷を付けながらも存在しその前に幹の太さと同じくらいの大きな蜘蛛が下りていた


鬼と狼は蜘蛛の前まで駆ける

そして 蜘蛛は糸を鬼に吐くが姿を消すように歩法を使い

避け一瞬で蜘蛛の下に現れる

狼はその姿を観て上空で止まり見学


餓鬼に鮮麗な仙鬼を纏い抜刀

「仙鬼 紅斬」


餓鬼を振り抜き横 その場から飛び退く


狼は首を捻り不思議に思うなんで避けるうようにと

それに斬ってないんじゃないかと


だが蜘蛛が動いたときその身体が半分に分かれその血を地面に、水飛沫のように溢れさせる


そして魔力になった

だがその奥の樹にも変化があった 魔力となり消えたのだ

これは鬼が一緒に蜘蛛もろとも斬り裂いたため

大樹に魔物の気配を感じた鬼が斬ったのだ


「おいおい あんたあんなこともできんのか

すげぇえなぁあ」

狼が鬼の隣におりながら話しかけた


「なんだその気持ち悪い称賛は」

鬼が表情を嫌そうにゆがめ返す


「なんだなんだ!! せっかく褒めたのにその言い草は!!!」


狼は先程と違い元の調子に戻り 言い合いがまた始まる

そのまま奥のボスの下へと歩いていく



名前

超級種族 仙鬼羅刹

レベル  39/50

仙鬼法  紅気

専用武器 命刀・餓鬼

スキル

神算鬼謀 舞刀術 金剛羅刹



名前

超級種族 天狼

レベル38/50

魔法 天(風 雷 水 氷)

スキル

天衣 天候武器 天駆






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る