第3話

side健人

【ひろしが緑コートを引き上げている時】

「……」


「………」


「…………うぅ……」


「……ここは?」


「俺は修学旅行の帰りの船にいたはずしゃ……」


微かな記憶を頼りに現場について考える


「そうか、船が転覆したんだ。」


「……俺が助かったということは他に生存者がいるかもしれない。」


自分を鼓舞するように言い放つ。


「ひろしたちもどこかにいるかもしれない」

 

side???&武智


【ひろしが目覚めるずっと前】

「おい!起きろ!」


まだ寝てたい酔いが覚めていないんだ


「…………」


「死んでるのか?」


失礼なやつだ。俺は生きてる……って寒っ!


「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ」


「急に揺れだした…?………💡」


「携帯電話!起きろ!」


誰が携帯電話だコラ!

そんな事を考えながら目を開ける

見知らぬ天井だ。


「うぅ……」


「やっと起きたか」


茶色い景色と僕と同じくらいの子がいた


「……ここ……は?」


「どこかの島らしい。」


「……そうか、船が転覆したのか。」


「理解が早いな。

そう、運がいいのか悪いのか、島に漂着したっぽいな」


その子は俺と同じ金髪だった。


「君は?」


「失礼な。名前を聞くときは名乗るのが先だろうに。せっかく介抱していたのに」


「これからどうする?」


「人の話を………ボソッ(まぁいい)

 どうするかって?もちろん脱出するんだよ。」


「どうやって?」


「んなもん思いつくだろ?

 船が沈んだってことは本州の誰が知ってるだろ?

 ってことは助けとか捜索とかあるだろ?」


「そうか。」


※ちなみにまだ本州の人(船の会社)はまだ知りません


「それにこの先の道見ろ。おそらく人工なはずだ。ボート位あるだろ?」


「だとしてどうする?」


ん?なんだ?メトロノームみたいな音が…


「人を探す。」


「どっちにしろ、二人じゃ無……」


波を掻き分けナニカが浮上してくる


「おい、急にどうしたんだよ?」


「う……後ろだ……」


「は?後ろにナニが………え?」


そこには二メートルを超えるのじゃないかというくらいのナニかがいた。

そして……


side卓郎


あれから探索をした。

すると、どこかからうめき声が聞こえる。


「どこだ?」


今は誰でもいい、人と合流したかった。

何故かこんな状況にどこか見覚えがあったから。


「うっ……」


俺が漂着したところに行く。

そこには、

同じクラスになった駿人(しゅんと)がいた。


「大丈夫か!?」


「うっ……ここは?」


「島だ。俺たちは漂着したんだ。」


「!他のみんなは!?」


「残念ながら分からない。騒いでた報いで海の藻屑かもな」


「健人がそんなことを言うなんてね」


「まったく……災難だよ。」


「取り敢えずこの洞窟を探索しよう。お前みたいに寝てる野郎がいるかもしれない」


「分かった」


この道は人工?無人島ではなさそうだが…。

ひろしたちやクラスメイトのみんな、あの船はどうなったのだろう。

いずれにしろ脱出しなければ。











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