青春がない人生だったのに初恋の人とまた逢えたなら!

第1話美少女を助ける!

第1話

 俺は初めて恋に落ちたことが昔あった……


 高校1年生の入学式の登校中に1人の美少女がヤンキー達に絡まれてるのを偶然見かけてしまう。

 ここで俺は助けるか?助けないか?を自分の頭の中で迷っていた……


 その日は初登校にして遅刻ギリギリかつその女の子が美少女だったので意を決して助けることにした。

 ヤンキー3人組に声をかけた。


「俺の女に手を出すな!」


 と言いその時は言ってやったぜと思った反面、うわぁー言ってしまった、終わったと思った……

 ヤンキー3人組はブチギレその3人組の中の1番強そうな奴が徐々に近づいてくる。


「てめぇ舐めてるのか?」


 そのヤンキー3人組の中の強そうな奴が俺の胸ぐらをいきなり掴んで殴りかかる瞬間、男の拳を勢いよく払い、前蹴りでその男を蹴り飛ばし、直様美少女の手を掴み全力で駆け出した。

 

「突然ごめんねあんな変なこと言っちゃって」


 美少女は少し頬を赤らめる。


「別にいいわよ助けてくれてあ、ありがとう……」


 走っている時ふと思った、近くで見るとこの子黒髪ロングで、俺のどストライクなんですけど。

 勢いで助けちゃったけど、助けて良かったーと心の中で思いながら美少女の手をゆっくり離した。


「どういたしまして、同じ高校かなって思ってさ」「確かに同じエンブレムだわ」

「本当だ、とりあえずさっきの奴らが追いかけてくる前に急ごうか」

「そうね…」


 入学式早々なんかいいないい感じと思い走ってる最中、鼻にフワッと優しい匂いが漂う。

 この子すごくいい匂いするし、スタイルもいい、しかも美少女だ。


 なんて考えながら美少女に歩幅を合わせながら、2人は高校目掛けて全力で向かった。

 その後ヤンキー3人組は追ってこなかった。


 遅刻ギリギリで2人は学校に着いた。

 周りを見回したが人は誰もいなかったので急いで自分のクラスが書いてある掲示板の紙を見て自分たちの名前を急いで探し始めた。


「お、あった俺はA組かー 」

「私もA組だわ」


 内心俺は1人飛び跳ねながら喜んでいた。

 2人は微笑しながら。


「おー偶然だねー」

「そうね偶然ねー」

「そういえば自己紹介がまだだったね俺の名前は信条律しんじょうりつよろしく」

「私の名前は花染絵梨奈はなぞめえりなよろしくね」


 律はふと思ったえりな…えりな……どこかで聞いたことあるようなと思い始めたが……


「おう、とりあえず教室向かおうぜ」

「そうね急ぎましょう」


2人はようやく教室に着いたが担任の先生の声が教室全体を圧倒する。


「お前らどれだけ待たせれば気が済むんだ!」


 初っ端担任の先生であろう人に怒鳴られた。

2人は先生に謝り先生の説教を受け、指示を待った。


「信条律お前は1番後ろの窓側の席に座れ」

「花染絵梨奈お前はその隣に座れ」


 指示に従いすぐに2人は席に着く。

最後にたまたま後ろの席が残されたのだと思う、ある意味ラッキー。


「ようやく全員揃ったなお前らも今日から高校生だ義務教育が終わったんだから高校生らしい生活を送れ」


 先生が一言そう告げ、ホームルームが終わった。

 いやー今年の先生厳しそうだなーとみんな思っているだろうと考えていた時周りから嫌な声が聞こえる。


「あいつ何初日に遅刻してんだよ」

「何、先公怒らしてんだよ」


 先に学校に着いて仲良く群がってる奴らが愚痴を言っている。

 俺は勿論微動だにせず何も言い返さなかった。

 それは俺に非があったからここで言い返す必要はないと判断しただけだ。

 すると隣の席の花染絵梨奈が声をかけてくる。


「ごめんなさいね信条君」


 俺は突然話しかけてきた花染さんに苗字を呼ばれて少し喜んでいた。


「全然大丈夫だよ」


 と答えたが周りの奴らを全員蹴散らすか迷ったがこれ以上問題を増やすのは良くないと思い踏みとどまった。

 いい感じに 花染さんと話し始めようとした時に聞き覚えがある声が聞こえてくる。


「律〜まさか同じクラスだったとはなー」


 横槍が入る、こいつは昔からの親友の高山晴矢たかやまはるやクラスに親友がいるのは嬉しいけど美少女との会話中は許せない。


「おー晴矢、一緒のクラスになれるなんて嬉しいぜ」

 

 タイミングをもう少し測ってくれたらね…


「律この可愛い女の子と知り合い?」

「うん、登校中にたまたまあってさっき知り合ったんだ。」

「そうか、名前なんて言うの?」


 晴矢が興味津々に花染絵梨奈に話しかける。


 「花染絵梨奈よ」


 堂々とした態度で答える。

 そういえば昔の初恋の相手も(エリナ)って言う名前だったな…そんなはずないか。


 「よろしくなー俺は高山晴矢」

 「ええ、よろしく」

 

 花染さんと晴矢が自己紹介を終えた。

 俺は知ってる人をもう1人見つけ大きな声で呼ぶ。


 「咲優〜お前も一緒のクラスだったのかー」

 

 彼女は、南沢咲優みなみさわさゆ晴也と律とよく遊んでいる女友達だ。

 顔を赤くしながらこっちに駆け寄る。


「律、急に大きな声で呼ばないでくれる?」

「すまんすまん、いや〜咲優とも一緒なんてな」


 少し顔を赤くしながら、ため息をつきながら咲優は答える。


「全く……」


 咲優が律と晴矢の横にいる花染絵梨奈と目が合い話しかける。


「初めまして南沢咲優ですよろしく。」

「初めまして花染絵梨奈ですよろしく。」


 ――やはり、(エリナ)と聞くと思い出してしまう…

 まさか昔、好きだった女の子が目の前にいるなんて言うラブコメ展開なんてないよな…………――


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青春がない人生だったのに初恋の人とまた逢えたなら! @Keigo0408

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