英雄停止
英雄とは人が選んだ善である。その者の行為は救済に変換され、悪虐すらも祝福になる。
英雄とは万人の善ではない。『人』の善であり逆でもある。英雄とは生まれ落ちるものではない。望まれて産まれることなどない。して欲しい事をする。それこそが英雄の本質だった。
あるときは手柄を横取りした子供が英雄になった。
あるときは人が思う全ての悪を行った者が祀られた。
あるときは存在もしない何かが語り継がれた。
結局のところ目的を達した者が英雄になる権利を得る。盲目に慕われ、日のように影を落とし、最後には人として死を嘆かれる。
英雄は自由であり、何者にも変えられない。人は人を望まない。異端を進む者を許すことはない。信じる日に従って、その背をひたすらに追い続ける。そして英雄と名付けられたシンボルは思想として生き続ける。
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