第4話
こんにちは@miyakopekoです。
『女神です』
前回はちょっと長くなりすぎてエコノミーになってしまっているかもしれません。
すでに投稿してしまったので修正は難しいですが、今後は適度なボリュームで切っていこうと思いますので何卒最後までお付き合いいただければと思います。
『エコノミー? どゆこと?』
前回は雷忠のチートスキルが炸裂して宮廷魔術師をぶっ飛ばしました。
『さすが足指の勇者だね!』
前回の解説で入れ忘れましたが、宮廷魔術師というのは簡単に言うと強い魔法使いです。
『いや強いだけじゃないから』
異世界転生RTAを初見のかたは、そんな強い魔法使いを異世界に来たばかりの雷忠くんが倒すのはおかしいと思うかもしれません。
しかし、ぶっちゃけるとチートスキルというのはそういうものなんですよね。
『それはぶっちゃけすぎ』
というのは冗談で、本当は雷忠くんが宮廷魔術師に勝てるかどうかはわかりませんでした。
『えっ、そうなの?』
ただ勝算がなかったわけではありません。
前回の姫様のセリフのなかで
>(大)の効果を持つスキルを一つ持つだけでもこの世界の英雄に匹敵しますの
というセリフがありました。
『そんなのあったっけ』
また空手経験者であるクラスメイトのユウキくんは近接戦闘系のスキルは持っておらず、前線では戦えないみたいなことをティアラ騎士団長が言っていましたね。
『あーなんか言ってたような』
これらの情報からこの世界観ではスキルが重要であり、スキル無しであれば武道経験者であっても子供のように叩きのめされるらしいということが推察できます。
『言われてみれば私の世界ってそうかも』
ここで不等号でキャラの強さを表示してみましょう。
雷忠のパンチ(スキルなし)<<<ユウキ空手パンチ(スキルなし)<<(超えられない壁)<<魔法の防御≦騎士団長の防御(近接戦闘スキルあり?)
このような感じになります。
『なんか文字ばっかでわかりにくいなあ』
そして宮廷魔術師の魔法スキルにしろ騎士団長の近接戦闘スキルにしろ程度は(中)ないしは(大)だと考えられます。
『スキル強化(大)だと英雄なんだからそんなにたくさんはいないはずよね』
ここで宮廷魔術師さんだけ残して、雷忠くんの英雄級のスキルで強化されたパンチを不等号に入れるとすればこうなります。
魔法の防御(中or大)≦雷忠の強化パンチ(大)
『なーんだ。こうやって見れば勝ち確じゃないの』
ただしこれはスキル以外の要素、例えばなんらかのマジックアイテムやら闘気のようなシステムがこの世界に実装されていればあてになりません。
またスキルがあっても初心者がいきなり発動できるのかどうかもわかりませんでした。
『スキルなしだったらただのひょろひょろパンチだもんね』
一応、今までの異世界転生RTAでは、スキル使用が初めてでも強く願えばちゃんと発動することが多かったので勝算はまあまああったということです。
『ふーん。じゃあまとめるとスキル使って殴っただけなのね』
めちゃくちゃシンプルにまとめるとそうなります。
前回の戦闘の解説は以上となります。
それではストーリーを進めていきましょう。
『そうそう! あれからどうなったのよ。あんたのせいでうちの世界の子たちが考えたチュートリアルめちゃくちゃじゃん!』
「先生は絶対に許しませんからねっ。もとの世界に帰るどころか訓練もなにも受けずにいきなり邪神を探す旅にでるなんてぜーったい許しません!」
「まあまあ、あかり先生も落ち着いてください。でも私も先生の意見に賛成だよ。さっきの雷忠はすごくてかっこよかったよ、かつて一緒にお外でいっしょに走り回っていた時のように。でも、邪神とかモンスターがいるなんて危ないよ。ね? おねがい雷忠。いっしょに帰ろうよ」
「でもよ、正直すっとしたぜ、あのいけすかねえ野郎をぶっ飛ばしてくれてさ」
「なにを言いだすのよユウキ」
「リンも……それにみんなだって正直同じ気持ちじゃないのか? いきなりこんな世界に連れてこられてバカにされてさ。せっかくすごそうなスキルなんてもらったのにビビッて帰るなんて悔しくねえか?」
「それは……私もちょっとはそう思うけど」
「……正直、スキルとか魔法とかわくわくする」
「シホ!? あんたそんなキャラだったの!?」
前回の戦闘を解説している間にストーリーが進んじゃってますが、いい感じですね。
クラスカーストトップのユウキくんが燃えて、とりまきガールズたちの考えが誘導されつつあります。
『もっとこう、純粋な目で少年少女たちを見てやりなよ……』
ここで注意ですが、ごちゃごちゃ反対意見を言う幼なじみ山田のようなキャラを亡き者にしたりしてはいけません。
『誰もそんなサイコなことしないわよ!』
クラスごと異世界転生は厄介なデメリットも多いですがメリットも多いです。
頭数がそろえばできることも増えます。
せっかく異世界で活動するように誘導しているのに、序盤で犠牲者がでてしまえば指揮はがた落ちです。
条件次第ではクラスをさっさと崩壊させて単独行動をするのもありですが、今回はクラス団結ルートを採用しました。
『さらっと恐ろしい決断がされたのね』
もちろんクラスカーストトップグループから主人公にヘイトが向いていたり、担任教師がいじめに加担しているような場合は○○しにしましょう。
『あのっ。世界を救うハートフルストーリーをサイコサスペンスにするのやめてもらっていいですか?』
ただ基本的にはクラス団結ルートのほうが好タイムを狙えるそうです。
もし次回があればその時はクラス崩壊ルートもやってみたいですね。
『やらんでいい』
「でもよぉ、たしかに陰キャの雷忠なんかでもスキルで強くなれるって言っても訓練なしはやばくね? レベリングなしでいきなり実戦とかマジ陰キャっぽくね?」
「だよな。こんなキモオタが好きそうな世界なんて全然興味ねえけど、しっかりと情報収集してスキルツリーとか魔法習得方法があるかとか確認しといたほうがよくね?」
「ってゆーかさー。あーしはまずこの国の衛生管理を調べたい的な感じあるんだけどどうよ? コレラとか赤痢に類似したものが存在するならマジさげぽよくね? それがわかるまで水あびすらマヂリスク高杉晋作なんだけどぉ」
「なにそれウケるんだけど。ミミって外国の水とか飲まない系の人~? 攘夷系女子じゃん」
「いやいやマヂやばたんだから。エキノコックスとかなめてたらヤられるってマヂ」
「あ~ね。リアルガチで話すとそういうとこあるよね~わかる~それあり寄りのありって感じ?」
クラスの第二グループや第三勢力であるいじめっ子やギャルたちもシナリオ攻略に意識が向き始めていますね。
『なんかあなたのクラスのヤンキーとかギャルってレベル高くない?』
「だめー! ぜったいにだめっ。よく考えたらなんでこの世界でわくわくする冒険する方向に話が進んでるんですか! すぐに帰りますよ!」
「あかりちゃん……でもさ、あかりちゃんもいっつも言ってるじゃねえか。困ってる人は助けなさいって」
「ユウキくん……でもそれは……」
「もちろん俺だって怖いぜ。本当にどうしようもなかったら帰ろうと思う。でもまだ何もしてねえのに危なそうだから帰りましょうなんて言ったら俺たちのクラスは笑いものだぜ!」
「ユウキくん……!」
「ユウキ……」
「ユウキくんマジリスペクトだわ……」
「あーしちょっと感動系? みたいな。もうこんなのほとんど仲間のためにキルケ―の館に行ったオデュッセウス系男子じゃんね……」
『ユウキくんはユウキくんでクラスカーストトップのわりに言うことが小学生の作文みたいね!? この子たちは彼の何に感動したの!? っていうかダメそうなら帰るのかよ! 一度手をだしたなら最後までやれよ!』
なんかこのイベントは聞いていなくても大丈夫そうなので私は城を探索することにしましょうか。
運が良ければクリア後にもらえるような強力な魔剣とかが城に眠っているかもしれません。
『いやナチュラルに窃盗宣言すな』
実はまだ最初に召喚された大広間にいるのですが、一度話し合いということで今は見張りの兵士たちも室内にはいませ
今回はここまでです。ご視聴ありがとうございました。
【用語・ネタ解説】
・エコノミー
economy(経済)を指す言葉だと思われる。なぜここで経済が関係するのかは意味不明。動画サイトとは関係がない。
・宮廷魔術師
ファンタジー小説に頻出する架空の役職。厳密な定義は作品ごとに異なるが、優れた魔法の力を持ち、国の魔法使いたちを束ねる立場であったり、宰相として政治にも関わっている場合がある。
・初見
ネット用語の一つで「初めて見る」の略。初めて見る配信者のライブ配信のチャット欄にあいさつ代わりに書き込まれる場合が多い。初見と書かれた配信者は「初見さんいらっしゃい」と言うのが慣行となっている。
・(超えられない壁)
ネットスラングの一つで意味は言葉のとおり。不等号を用いてなんらかんお大小を提示する時に、隣ではあるが明らかに大きな隔たりがある場合に使用される。
・勝ち確
ネットスラングの一つで勝ちが確定したこと、もしくは勝ちがほとんど確定したことを指す。類義語に「風呂入ってくる」がある。
・マジックアイテム
文字通りで魔法の道具のこと。科学で実現可能なものから実現不可能なものまで多岐にわたる。魔法という架空の概念の理論で納得させるような説明をすることは極めて難しく、ただ存在するから存在するという手法が無難とされる。
・闘気
フィクションにある架空の概念。詳細は作品ごとに異なるが、魔法による強化の剣士版といった場合が多い。単純に強者が放つなんらかの存在感を闘気と表現する場合もある。
・クラスカースト
もとはスクールカーストと思われる。スクールカーストは学校内での所属グループを詳しく分類する時の考え方であるが、近年の使い方としては単純に学校で主導権を握る生徒はスクールカースト上位で、逆は下位という程度の意味で使われる場合も多い。クラスカーストはその分類範囲をクラスに縮めた造語と思われる。
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