2 参加を決めるも部門に悩む ー2020年11月ー

 それでこの『ディ・ア・レ・スト』をひっさげて参加しようかな、まあ、記念にでも、と思ってしまったのが、今から思えば運命の分かれ道だったのでした。

 そして、改めて規定を見直します。

 読者選考はまず通らないだろうけど、ま、一回くらいこういう大きなコンテストの体験は面白いかもなあ。そんな気持ちで、参加への気持ちが固まってきたところで、まず最初の難所。


 ……この作品、部門、どれやねん。


『ディ・ア・レ・スト』はSF作品です(一応)。

 だけど、SF部門って、ないの? え? 今年から無くなったの?

 かわりに「どんでん返し部門」ってあるけど、これ?

 たしかに、ストーリーに、どんでん返し、あるけど。

 でも、まだそこ、プロット確実にまとまって無いんだよな。でも部門は早く登録しないとランキングに載らないのか。そして部門の途中での変更は不利になるのか。

 ……うーん。


 そこで近況ノートで数少ない読者の方にお聞きしました。

「忌憚ないご意見をお知らせ下さい この作品、部門どこ?」と。


 結果、皆様、口を揃えて仰ったのが「恋愛部門」。

 そうなんですよ、この作品、主軸の一つが「おっさんと少女のラブストーリー」なのですよ。特にそのとき公開してた序盤はそうなのですよ。だから、皆様が仰るのももっともで。

 でも。

 肝心の書き手がピンとこないんです。これ、恋愛作品なのかな? と。

 たしかにその時のストーリーの流れではそうなんだけれど、それ以降の展開が恋愛だけ、というのには多少ヘビーなもので、書き手としてはそぐわない気持ちが大きい……。

 さらに、恋愛部門の歴代受賞作を見ると……かけ離れてるのにも程がある。

 ……悪役令嬢? 溺愛? なんだそれは。わからん。わからんよ!

(注 こういうジャンルを否定してるわけでなく、自分の作風には縁遠いなあ……といった感触です)


 そんなわけで恋愛部門にはどうにも違和感しか感じず。

 結局、私は博打を打つことにしました。


 そう、プロットを練り直し、どんでん返し部門にて参加しようと腹をくくったのであります。


 こうして、いよいよエントリーの12月を迎えることとなります。

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