第2話 MB

(あぁ……どうしよう)


 パジャマ姿のカナタは浮かない顔をして階段を上っていた。踊り場の採光窓から光は降り注がず、少年の憂鬱を知ってか闇がこちらを覗き込んでいる。


(どうしよう、どうしよう)


 罪が追いかけてくる。カナタは投げやりに首を振り振り、ようよう二階へと登り切った。

 現代建築のその表情たるや総じてあか抜けており、白日駆け抜けるような空間がとても眩しい。白い笑みこぼれるような板張り廊下を歩いてすぐ、カナタは自室の戸に向き合いドアノブを握った。


(ばれたらどうなるんだろ……)


 開閉されるドア——スイッチをまさぐる手——。

 照明が点灯するや否や眼前にグッズの楽園が広がった。

 楽園へ入る少年——閉じ切られる戸——。

 彼の到来を待ち構えていた品々へは一切目をやらず、カナタは大人用のシステム机の前を折れ曲がり、ベッド中央部の縁に腰掛けた。

 ベッドから少し離れたところの窓辺にはお手製の小さな簡易棚が。そこに魔法使いのチェス盤のセットと共に赤毛の猫が飾られている。その猫の顔と来たら、まるでレンガに正面衝突したかのよう。その猫が不機嫌そうにカナタを見つめながら、こう語り出した。


 ——おめえさん、今日はいけないことしちゃった様子だね? んん?


「うん。悪いことしちゃった」


 ——どんなことをしたってんだい?


「悪い魔法使いみたいなこと」


 ——ほうほう。するってぇと、そいつは人殺しかい?


「まさか! ……でも、とっても恥ずかしいことかも」


 ——ほほぉ、わかったぞ。それはあれだ? ちんけな盗みを働いたってわけだな。


「やめて」


 弱々しく叫んだカナタだが、毛玉のような猫は最初からじいっとカナタの方を見つめているだけだ。

 カナタはため息を吐いてクロゼットに目をやった。その戸には赤地のユニフォームが飾られているが、それとは別にもう一つ、本日祖父宅へ持っていったリュックサックが掛けられていた。その中身を思うと罪悪感がうずく。——だが同時に好奇心もうずく。

 カナタは気だるげに立ち上がり、リュックを取り外すと机の上に持って行った。そうしてリュックと睨めっこすること数秒——、カナタはリュックの口を開き、罪悪感の象徴たる品物を取り出した。

 アルミシルバーの背面が照明を受けてキラリと光った。リンゴのロゴが憎々しいほどに輝いている。それが自分のものであったなら、カナタは満面の笑みを浮かべていたはずだ。

 カナタは机の椅子に腰掛けると、祖父のタブレットを手にじいっと凝視した。それから暫し煩悶したのち、もはや仕方ないことと割り切ろうとした。

「次におじいちゃんちへ行ったときに、ちゃんと返そう」

 机の上のフィギュアが批難がましく自分を見つめているような気がしたが、カナタはそれらも振り切り、タブレットを見つけた時と同じように各所のボタンをポチポチと押してみた。だが、やっぱり反応がない。

 バッテリーが切れている可能性を意識しながらもカナタは電源ボタンを長押ししてみた。半ば祈るような心地……その祈りが届いたかどうかはともかくも、カナタの手の中で微かに端末が振動した。


 点る画面——。同時にカナタの顔にも微かな笑顔が閃いた。


 パスコードの入力を覚悟していたが、どうやらコードの入力は必要なさそうだ。カナタは画面をスワイプし、期待の眼差しでホーム画面を迎え入れようとした。……が、彼の目に飛び込んで来たのは期待とは裏腹のもの。大量のアプリが整然と並んでいる様を想像していただけに、困惑に包まれた。

 プリインストールされたアプリは指折り数えられる分しかない。しかもそのどれもが見たことも聞いたこともない提供元不明のアプリと来ている。

 ホーム画面はひとつっきり。横に、縦にとスライドしたところで画面は切り替わらず。

 何かしらのアプリをダウンロードしようにもその手段は予め奪われている。

 だが、インターネットにはつながっているようだ。アンテナが全数立っている。

 ——しかしながら、この端末ではネットサーフィンすら試みることができなかった。

 カメラは……そもそも備わっていない。

「何これ……お父さんのスマホと全然違う……」

 意味が分からない。用途も分からない。

 ——いやいや、それならばと、困惑するカナタは謎のアプリの方へ目を向けた。


 本の表紙のイメージを背景にした『MB』。

 一見して某有名SNSアプリを意識したかのような『MM』。

 紫色で『WILL』と刻印されたアプリ。

 その他……。


 眺めているだけではらちがあかない。ここは使ってみる以外に知る手立てはないのではないか。選択肢は少ないが……。

 そうしてカナタが直感的にチョイスしたのは『MB』だった。アプリをタッチしてすぐ、画面いっぱいに重厚そうな本の表紙が表示された。

 妙に重苦しそうな黒い装丁。黒檀かなめし革でも使っているのか、滑らかそうな表紙表面の隅には文字だか記号だかわからない文様がそこかしこに施されており、それらすべてに丁寧な金刺繍が施されていた。だが何より目を引いたのは表紙中央部から広がるように描きこまれた模様だ。渦巻きや結び目模様とでもいうのか、それに加えて植物のささやかな図像のようなものが大量に組み合わされたデザインは一言で形容しがたいものがある。カナタはしかし、それらの連なりを歯車とベルトコンベアーの複雑に噛み合う様、と印象付けた。

 たかが電子画像にしてはやけにリアルだ。

 何故かはわからないが、カナタはそのアプリに非常な興味を覚えた。本の表紙を眺めていると、自分の大好きな小説の表紙を眺めているような、そんな気になってくる。

 今すぐこの本をめくりたい——。カナタはタブレットに対しているということを一瞬忘れ、画面の中の表紙をめくろうとして指で突っついた。期せずして表紙はめくれていき、そうして——難題が示された。


『Enter Password』


 少年の表情が立ちどころに曇る。おそらく祖父に関わるパスワードであろうが、数字を含めた英字を入力せねばならないうえ字数制限もないとあっては、推論するにしても雲を掴むような話と言えた。

 だが、カナタはいくつかの候補をすぐにトライした。家族の名前——誕生日——もちろん自分のものも試した。だが、返ってきたのは——。


『Wrong Password』


 ひとりしきり渋面を浮かべていたカナタだが、すぐに気持ちを切り替えた。パスワードを解読するためには何よりもヒントが重要だと思い立ったからだ。

『MB』の隣には『WILL』が。カナタはWillの単語の意味自体は知っているが、それが確定的にどの意味を現しているのか自信が持てなかった。だが、ものは試し——カナタはヒントに繋がる何かを信じてアプリをタップした。

 即座にファイル一覧らしき項目が現れ、画面を埋め尽くした。一見して写真のように見えるのだが……違う、それらはすべて動画ファイルのようだ。

 何の動画だろう、とカナタはその中の一番上に表示されていたファイルを指ではじいてみた。すると一秒と待たずして動画ウィンドウが画面いっぱいに広がった。

 映像は倉庫のような、どこか暗い場所で撮影されたもののようだ。主だった被写体はない。だが、何かガタガタと慌ただしい物音が聞こえてきてすぐ「ハロー」との第一声が響いた。途端に少年の鈍重な意識に生彩が兆した。

 画面に老人が現れ、椅子に腰かけた。それは紛れもなく祖父の姿だった。


MBエンビーの概要動画へようこそ。これを観ているものが誰であるかは知らないが、出来ることなら正しい心を持つものであることを期待している」


(おじいちゃん、僕だよ。僕が観ているんだ)カナタの目は歓喜に煌めいた。


「これから私は、セキュリティ上の観点から英語ではなく、日本語で説明をしようと思う。このタブレットに収められているものはとても重大かつ、あまりにも強大な代物だ。今や日本語を話せる異国人も珍しくはないが、そうはいってもいまだマイナーな言語であることには違いない。他の言語でも良かったが——あー——まぁこの辺はどうでもよかろう」


 画面の中で祖父がコホンと咳ばらいをする。


「さて、君は既に、『MB』というアプリケーションには触れてみたかな? もちろんロックがかかっているために諦めてしまったかもしれないが、このタブレットの九割以上はその『MB』のために機能していると言ってもいい。——というより、『MB』専用の端末といった方が正しいかもしれないな。そのため、これは外部とはほぼ独立したツールとなっていて、今現在搭載されているアプリ以外はインストールも削除もできない仕様となっている」


 それでホーム画面以外表示されなかったのか、とカナタは落胆を交えながら納得する。


「残念だったかな? しかし、どうか理解して欲しい。これは外部に漏れてしまっては非常にまずい代物なのだ。そして、これを扱うものもまた、常識や品格を身に着けた者でなければいけない。再三の繰り返しにはなるが、間違っても悪人の手にこれが渡ることがなきよう、願っている」


 いったいどんなアプリなんだ? とカナタは小首をかしげた。


「さて、少々前置きが長くなってしまったが、本題に入るとしよう。『MB』とはいったい何か——と、その前に水を一杯いいかな?」


 画面の内側の祖父は水の入ったコップを取り上げると、クイっと軽く口に含んだ。早速と言いながら、まるでこちらを焦らしているかのようである。


「さて、仕切り直しだ——どこまで話したっけか——そう、そうだ、MB!」そう語気を強めたかと思えば、うぉっほんっと大きな咳ばらいを一つ。「君は魔導書と言われる類のものを知っておるかな? 〝グリモワール〟あるいは〝グリモア〟などと言えばわかる者もあろうかと思う。その魔導書だが、現在、世間に出回っているもののほとんどが残念ながら偽物だ。本当の魔法、魔術について記載されているものは極わずかで、大概のものは魔法使いや魔女ではないものを化かす目的で作られておる」


(ばかす? 馬鹿にするってことかな?)カナタは首を反対側に傾げた。


「本物の魔導書は、魔法使いたちが厳重に管理しているため、けして世には出ないようになっておる。さらに彼らはその魔導書を求めては日夜、魔法や魔術について研究に明け暮れておる。もちろん、新しい奇蹟を求めて自力で魔法を開発するものもおる——が、そんな彼らにとって、今や単なるおとぎ話として語られる伝説があることをご存じだろうか?」


 祖父の顔つきが緊張から一転、綻んだ。


「それは世界中のありとあらゆる神秘——つまりすべての魔法魔術を網羅した——完璧なる一冊の本が存在する、というものだ」言って祖父は大げさに両手を開いた。「——すべて、この世の中のすべてだ。そこに空間的、時間的な制約はない。文字通り世界中のすべてなのだから、禁術の類や秘術秘祭はもちろん、古代に失われた魔法や、神代の、それも神々のみが揮うことを許された魔法までもが体系だって記載されていると言われている」


 神々の魔法と聞いて、カナタの心がうずうずする。


「それだけではないぞ。その本には世界の秘密さえもが記述されていると言われている。それ故に、その本を手にしたものは魔王にも魔神にもなれると言われておる」


 祖父はそう語るや珍しく大声をあげて笑った。その豪快な笑い方はかの森番を彷彿させるようなものであった。


「まったくもって荒唐無稽な話だろう? 世界の秘密とはいったいなんだ? 神になれるほどの重大な秘密などがなぜ本に書かれている? そもそも誰がそれを執筆し得たというのか。それも世界中の情報を一冊にまとめるなどと、それでは本という体をなさないのではないか。実際にまとめてみればどうなろうか? 天にも届き得る尖塔のごときものになるのではないか。それではさぞかし保管場所に困ろうな。——しかも体系的に? つまり改編を繰り返してきた? 一人で? 大人数で? いずれにせよ忙殺は免れまい。実に幼稚……まさにそのようなモノはおとぎ話と言うのが相応しいだろう」


 祖父は言ってまたもや大げさに笑う。カナタもつられるようにして微かに笑った。そうして画面の中の祖父は水を飲むと居住まいを正して再び話し始めた。


「だが、この伝説をおとぎ話と捉えず、実話であると考える者たちがごく少数ではあるが世の中にはいる。彼らは今どき三文小説のネタにもならないような本を巡って世界中を探し回っている。何故ひとびとは、このような胡散臭い伝説に惹き付けられるのだろうか」


 そのときの祖父の表情はもう、笑いとは無縁であった。


「それは、アフロシアのいたるところで、この本の実在をほのめかす資料・伝承が存在していたからだ。たとえば、とある王国の記録——書の力で誕生したとされる魔法国家、集団——一族間の口伝——聖人の備忘録——書が揮われたことによる爪痕、痕跡——などなど、それらは二世紀頃にまで書が実在したということを物語っている。むろん、それらが必ずしも正しい記録とは限らない。だが、偽書だとするにはあまりにも精確な記録も多く、それぞれに特徴が合致する箇所も多いと来ている。そのうえ本の痕跡を追うことで書が辿ったであろう足跡までもが見えてくるとあっては、これは単なる伝説ではないかもしれない……そう考えさせるには十分な根拠と言えた」


 祖父の語りは段々と熱気を帯びていく。


「何より面白いのは、十世紀ほど前までは伝説の書物が存在していることが確実であるかのような行動が魔法界の公式文書の中に頻出していることだ。国家間の指令による本をめぐる遠征、探索だけでも二十回はくだらない。非公式のものを含めればその数は倍以上にも上る。本に懸賞金が掛けられた事実もある。——だが、国を挙げての大掛かりな探索の挙句、本が見つかったという報告は一つも上がっていない」


 祖父は一息つくとグラスの水をぐいっとあおる。

 その間、カナタはタブレットを机に置くと、姿勢を正して画面に食い入った。


「何故彼らはこのような書を求めたのか。世界中の秘儀を知りたかったからなのか。確かに、あらゆる秘儀をうかがい知ることが出来れば、未知に対する対策を立てることなり有効に扱えることだろう。ロマンもある。だが、探索に乗り出した者たちの念頭には秘儀以上に惹き付けてやまない情報があった。彼らが真に求めたのはあくまでも世界の秘密に絡む事柄についてだった——」


 カナタは渋い顔をしながら固唾をのんだ。


「先人の史料にはこうある。〝この書物の存在無くして魔法はなく、魔法の根源はこの書物の中にこそ息づいている〟と。——つまり、その本があるからこそ、この世界において魔法という神秘が存在するというわけだ。わかるかな? それは裏を返せば本がなければこの世に魔法は存在していないということになる。たかが本でありながら、あまりにも大それているとは思わないかね?」


 カナタは祖父の声音につられるようにして頷いた。


「これは大きな論争を招いた。魔法の根源とは何かから始まり、書が存在すると仮定した場合、それは魔法を扱ううえでどのような役割を担っているのかなど、あらゆる観点からな。もしも本の規定によって魔法の効果が保証されているとしたら……これが事実だとすれば由々しきことだ。魔法界の歩みはけっして平たんではない。多くの混乱に巻き込まれながらも、それぞれの国や地域で試行錯誤の末に練り上げられた英知の結晶たる魔法が、実は単なる本の規定によって結論付けられていたという茶番めいた事実を突きつけられかねないのだから。だからこそそんなものが存在するはずがないとする研究者は多くいる。そもそも複雑な魔法体系を規定することなど人間には不可能。魔法科学も発展してきたとは言え、まだ未解明の事柄の方が圧倒的に多いのが現状だ。想像してみたまえ。この世の自然現象——四季折々の事象など——が人の手によって規定されているなどと言われて誰が信じられる? それと同じことだ。あまりに馬鹿げている」


 カナタはますます渋い顔をしながら——今にも頭から煙が上がりそうな体で——辛うじて祖父の言葉を聞き取ろうとしていた。


「——さて、またもや前置きが長くなってしまったが、本題に戻ろう。——とはいえ、ここまでの話で既に察していることかとは思うが、つまり、私はその伝説の本を、偶然にして、手に入れてしまったのだ」


 突然の急展開にカナタは「え?」と驚きの声を漏らしていた。


 画面の内側ではおじいちゃんが再び水を飲んでいる。喉をなみなみと潤し、プハーっと大きな吐息すらついて。そしてコップを置きなおすと、仰々しく両手を組んだ。


「ちなみに、伝説の本には様々な名称が付されて来た。古くは『神の書』『始まりの書』『契約の書』と呼ばれたが、時代を経るごとに『知識の蔵』『悪魔の住まう書』『移動図書館』『世界書』などと実に多様に……。私も統一名称をつけるにあたりどうしようか悩みはしたのだが、私はそれを便宜上〝マスターブック〟と呼ぶことに決めた。それを略したものが〝MBエンビー〟——つまり、もうお分かりだろう。このタブレットにはそのマスターブックが入っている——いや、はっきりと言おう——このタブレットこそが、マスターブックなのだ」


 カナタは固まった。祖父の言動がいまいち理解できず、ポカンと阿保のように口を開け放って。


(マスターブック? それがこのタブレットに入っている?)


 カナタは声をあげた。「はぁ?」と。それは自分でも信じられないような、妙に聞くものを苛立たせるような調子を含んでいた。


「聞いている者には到底信じられないだろう——しかし事実なのだ」


 祖父は厳しい眼差しで画面の外にいるものを睨みつけた。


「私はこの日本において二十年以上前にMBを発見した。自分でも信じられなかった。研究のために腰を据えて何年も実験を重ねた。驚いたことに、MBはまさしく、全ての魔法の基礎、そしてその応用、あらゆる内容を網羅していると判断するだけの所感を得ることが出来た。わたし自身、本当に存在するのか疑いの目を向けていただけに、この発見には本当に度肝を抜かされた。今でもこれを所有していることが信じられなくなることがあるくらいだ」


 祖父はハァっと深い吐息を漏らした。


「数々の実験を重ねた結果、私はこれをこのままにはしておけないと感じた。先人の言の通りに、これにはデータベース以上の力が秘められていたのだ。この書は、使い方次第で世界を破滅させかねない。事実、この書には、そうしようとした先人たちの迷いと決断にも満ちていた。だが、それと同時にあらゆる先人たちの賢明さがここに込められてもいる。神秘の基礎を理論的に築き上げ、我々にとって使いやすい魔法を構築し、そして——」


 祖父の口が急に固まり、音声が途切れてしまった。——いや、動画を一時的に中断させたのだ。カナタはどうしても続きを聞く気分にはなれなかった。

 祖父の言うマスターブックというものがいまいち頭に呑み込めなかった。何よりショックだった。


(神の書? 始まりの書?)


 祖父は以前、魔法は自由なものと教えてくれた。なのに神の書とやらが無ければ魔法が使えない? もうさっぱり意味がわからない。

 少年はもう動画を見る気にはなれなかった。これ以上続きを聞いたところで、祖父の語りはカナタには難解だった。そして何よりも自分に向けて話しかけてくれているわけではないということが、カナタにとっては残念で仕方なかった。

 結局、その日は机の引き出しの中にタブレットをしまい込み、カナタはベッドに潜り込んで眠ってしまった。

 夢の中は自由だ。特別な本などなくても、魔法が自由自在に使える世界だから。

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