第4章 お前を俺は許さない

Z回目の死亡

ピピピッ!!ピピピッ!!ピピピッ!!

AM5:00

僕は時計を見た。


正人の嫉妬…それが今回の殺害動機。

止めないと。


絶対に正人を止める…

愛華の為に…


でもどうやって止めるか…

違う…

誰かに正人を取り押さえてもらえばいいのか…

じゃあどうする…

どうしたらいい…


考えろ!!考えろ!!


そうか、前々回はぬいぐるみに躓いて転んだことで刺されたんだった。

占い…さすが12位だ…ぬいぐるみを置いていこう。

それと、もう少し速足で歩いて校門に近づこう。そうしたら生徒指導の先生に取り押さえてもらえるはず…

うん、これで行こう。


AM7:00

いつものテレビの占いを見る。

12位。ラッキーアイテム カエルのぬいぐるみ。これはいらない。

違う番組の占いのラッキーアイテムは新聞紙…は薄いから雑誌を左わきに挟む。

右側は鞄でカバー。

よし大丈夫だ。


AM7:30

「いってきます。」

いつものように家を出る。

ここからが勝負だ。

正人、絶対にお前を止めてやる。

このまままっすぐ学校へ向かおう


AM8:00

もうすぐ学校だ。

いつもより校門が近い。生徒指導の先生も確認できる。この距離だったら間に合うはずだ。

愛華が手を振っている。これも予定どおり。

そして左から刺されるはず…


左を見た…正人がナイフを握りしめ走ってきた。


ドスン

左わき腹に刺さったナイフを見る。

本に阻まれて傷はつかなかった…


正人はナイフから手を放して、隠していた包丁でさらに切りかかってきた。

僕は包丁を躱した。

正人はそのまま転んでしまった。

それを見ていた生徒指導の先生が慌てて僕たちに駆け寄ってきた。

慌てた正人は落とした包丁を拾いなおし僕へ襲い掛かった。


僕は躱そうとしたんだ。でも間に合いそうになかった…今回も失敗か…


でも僕には刺さらなかった…

そう、愛華が間に割って入ったんだ…

僕をかばって愛華が刺された…

あっけにとられた僕を見た正人はにやりと笑い…

そして僕の顔面目掛けて包丁を突き刺した…


だめだった…

畜生…絶対お前を…殺す!!


僕の意識はそこで終わった…

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