【角ある神への信仰（フェイス・オブ・ケルヌンノス）】

　ケルト神話にて語られる鹿角を持つ半人半獣の古き神ケルヌンノスに由来する奇跡。二つの蛇の首環（トルク）を触媒にして発動する。対象の肉体に鹿角を生やし、驚異的な再生能力を得ることができる。

　季節ごとに生え変わる鹿角は再生の象徴であり、角ある神（ケルヌンノス）もまた、再生の力を司る。

　古の時代、ローマの侵攻によって吸収されたケルトの神々は形を変えて世界へ広がってゆく。その中で、ケルヌンノスは角を持つ他の神々と同一視されるようになった。その結果、ガリア地方に端を発したケルヌンノスの信仰は遠くはインドを超えて東洋まで伝わることになる。これは神の力を引き出すという奇跡の性質上、非常に有利なことであり、その土地に固有の有角神の性質も上乗せすることが可能になる。

　また、本来のケルヌンノスは生え変わる角の性質から死や冥界とも関連付けられる。もし術者が神の力を十全に引き出すことができたなら、それは対象の生と死すらも思いのままにできるだろう。