微睡

 ベッドの上で自分の意識が戻ってくる。薄目を開けて窓を見ると、カーテンから弱い光が漏れている。朝だ。しかし思い出す。今日は休日。特に予定もない。眠くはないが再び目を閉じる。そのまま、ごろごろ、ごろごろ。適当に寝返りを打ちながら何を考えるでもなく過ごす。ぼーっとしていると部屋の気温があがってきて、窓から漏れる光が強くなるのをまぶたの裏で感じる。

 休日とあらば遊びに行ったり本を読んだり、したいことはいくらでもあるのに、さして有意義でもない微睡まどろみに時間を費やす。贅沢だなぁ。なんて考える。お金なんか一銭たりとも使っていないのに。

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