第43話 ルミナス その12

「これがその日の、薫の○ixiの日記だ」


ちょ俺、何時の間にm○x○やってたの!!!


「しかも、写真付きだ。ご丁寧に、経過までしっかりとな」

「ぐっ……」


なにやってんだ、この世界の俺ぇぇぇぇぇ!!!!!


「しかもだ、、PCの画面には時間が映っている。それも、30分おきに写真まで添付されている。よってその写真の時間、こいつはゲームをしていた。証拠は画像のPCの時間だ」

「た、、確かに……」

「長月風紀委員長、、これでもまだこの写真が私と薫だと証明出来るか?」

「完璧には出来ないわね」

「そうだろ? まぁ、、それよりも決定的な事実があるがな」

「決定的な事実?」

「私が薫が写真のような関係になるなんてあり得ないからな!!」


 俺にまさかのダイレクトアターック!!!!!!


 もう止めて!!! 薫くんのライフはもうゼロよ!!!


 次回、薫死す ○○ェル スタンバイ!!!


「あっ!! 先輩!!」

「あっちゃー、、ショックで倒れてるわ」

「あらあら」

「さて、、長月風紀委員長、多田野副委員長まだ何か言いたいことがあるか?」

「……次は、、必ず後悔させてあげる……」


 長月はそう言うと、そのまま生徒会室を後にした。


「神楽坂! 覚えていろよ!! お前には近いうちに目にもの見せてやるからなぁぁ!!!」


 小物の悪役ぶりの捨て台詞を吐きつつ、副委員長も逃げるように生徒会を後にした。

 

「……塩でもまいておく?」

「不要だ」


 直が意味ありげに笑ったような気がした。


 たしかに、、いずれ仲間になる紅音に対しての対応は俺からすれば間違っていない、、だが……。


 直は、そのことはまだ知らないはずだーー。


「それで? お客人も帰ったことだし、この生徒会の【仕事】とやらは知らなくても良いのか?」


 その場で見ていたクロノスが腕組みをしながら訪ねる。


「それより重要なことがある」


 直が、愛花とクロノスの方へ向かってゆっくりと歩み寄って行く。


「んっ? 何かな?」

「愛花そして花愛、、単刀直入に聞くぞ。お前たちは薫が好きか?」


          はっ? 


はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ?????????


「えっ、、えーとそれって……」

「無論。likeではなくLOVEという意味でな」


 なななな何を言ってるんだ!!こいつは!!


「なっななななんでそれを、君にいう必要があるのさ!!!!」

「たしかに、、個人の気持ちなど他人に簡単に教えるものではーー」

「決まっているだろ! 私は薫を愛しているし、結婚したいと思っているからだ」

「はい!?」


 相変わらずこの時の直の真意はわからないから、俺は何度聞いてもただ驚くことしか出来なかった。


「け、、けけけけ結婚!?」

「……」


 慌てている愛花と落ち着いて直の方を見ている花愛は、とても対照的だと思った。


 流石に、驚きつつも冷静に周りを見えるくらいには俺も整地が出来ているようだ。


 俗に言う、心の余裕が出来たというやつか……。同時に、ワクワク感は薄れたかもあるしれない。


「会長さん!!」

「ちょっと、、マジ……?」

「直……」


 初めて聞いた他の生徒会メンバーにも動揺が見える。


 しかし、直はそのまま気にせずに言葉を続ける。


「……どうなんだ愛花? そして花愛?」

「えと、、あたしは、えーと……」

「なぜ、、そんな個人の感情を私たちに話した?」


「私は、戦いはフェアでやりたいんだ。お前たちに聞いておいて私が言わないのは不公平だと思った、、それだけだ。もう一度言う、私は薫のことが好きだ。だからこそ、正々堂々戦うつもりだ。それはお前たちだけじゃない。清美、晴美ちゃん、星奈にも同様だ」

「ちょ、、ちょっと待てくれ直!! 俺は!!」

「薫!!」

「はっ、はい!!」

「お前もハーレムだなんだと言うのなら、私一人の気持ちなんて大したことないだろ?」

「そ、、それは」

「……どうした? ハーレムの主を名乗るなら、、この生徒会のみんなを幸せにするのなら、、私一人くらいの気持ちで動揺している場合ではないぞ!!!」

「なっ!?」

「どうなんだ?薫!!」

「はは……」

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