第37話 ルミナス その6
唐突な学園行事と無関係な話題を出す直も、ある程度まともな意見を出す清美も、インドア全開の晴美ちゃんも、完全に話の外にいる星奈さんも、俺の代わりに苦労してそうな愛花もまるでいつも通りだ。
そう、、その生徒会にはいつもの空気感が出来上がっていた。
感傷に浸っているのか?
えっ?
クロノスが俺の心を読んだように、確信めいた言葉を言い放った。
バカもの、、お前にそんな時間は一秒もない、、見届けろ。
……わかってる。
冷たく突き放した言い方だったが、、それはクロノスなりの俺への優しさなのだろう。
彼女は、俺が何度も繰り返していることを知っているからこそ、、そのループを終わらせるための助言として俺に喝を入れた、、
そうだ、、こんなところで立ち止まるわけにはいかない……。
何度も俺の背中を優しく押してくれた、、全ての世界の由梨の気持ちに応えるために……俺は……。
「なるほど、、では晴美ちゃん! ゲームといっても色々あるが、、具体的にはーー」
「もちろんテレビゲームです!!」
「そうか! じゃあ夏らしく、ホラーゲームのSIR○NとかZ○○Oとかーー」
「会長さん! 晴美!!お化けは苦手です!!」
「えーと、、じゃあ……」
「夏にやると言えばA○Rしかありません!!」
「なるほど!! 夏休み中ずっとゴールしても良いよね状態になるということだな!!」
「いや! なるほどじゃねぇ!! そんな廃人みたいな過ごし方はーーあぁ……」
「ふっ、、だが、晴美ちゃん。残念だが、、私は夏は◯暮らし派だ!!」
「どうでも良いわ!! そんなこと!!」
「そうよね、、やっぱりやるなら……◯暮らしより、、う○ねこ……」
「良いから!! とりあえずもう自分のお気に入りの作品の名前ださなくて良いから!!
「えーっと、、あたしは……あっ!! タ○チ派だな」
「確かに夏だけどジャンルが違うぅぅ!!」
「えっ? 違うの?」
「いえ!! 違いません!! ○也と○也の兄弟BL展開晴美的には全然ありです!! むしろ書きたーー」
「ええい!! 腐女子は黙ってろ!!」
「そんなふじょ……」
「いやいやショック受けるところじゃないでしょ、、みんな知ってるわよ」
「うぐっ!! そうはっきり言われると来るものがあるというかーー」
「はいはい!! 話がそれたわ……それにしても、なんであの作者なんで野球漫画ばかりーー」
「タッ○の話を蒸し返すな!!」
直たち、、俺がいない時にこんな楽しそうな話していたのか……くそぅ、、俺も是非参加したかった……。
夏といえばな、、自分の推し作品の紹介なんてそんなの参加できずに見てるだけなんて生殺しも良いところだ。夏を題材にした作品と言えば晴美ちゃんが推しているA◯Rもたしかに名作だが、、俺はこん◯ゃくも推していきたい。
やはり、、◯戸さんは神!!! ……これある意味ちゃんと伏せ字の意味ある!?
なぁ、、お主はさっきから何を問答しているんだ?
そうだ! 俺の目の前にもいるじゃないか!! 話ができる存在が!!! 俺の気持ちは既にフルスロットルでブレーキなんてぶっ壊れていた。
なぁ! クロノス! お前にとって夏といえばな作品ってなんだ?
いきなりなんじゃお前はーー
良いから!! 答えてくれ!!
俺の圧に負けたのか、クロノスはうーむと小さく唸ってしばらく考えると何かを思いついたようにパァーとした明るい表情を浮かべて俺の方を向いた!
そうじゃ!! デ◯モンじゃ!!!
なるほど、無限大な夢探したいんですね。それは意外ーーいたっ!!
俺の態度が気に食わなかったのか、多分だが、、背中を蹴られた気がする。見えないからあくまで本当にそんな気がするだけなのだが……。
わっ、、悪かったな!! 子供っぽくって!!!
急に恥ずかしくなったのだろうか? クロノスの顔が真っ赤に染まった、、ような気がする。何度も言うがお互いの顔すら見えないし、なんでこんな風に会話が成立しているのかもわからないが、、とにかく俺たちは今不思議な力で意思疎通が出来ている。いや、、そもそもこの状態が不思議な状況ではあるんだが……。
いやいや、、俺も好きよ。◯ジモン、僕らのウォー◯◯◯は何回も見たし。
……。
いや! 無視かよ!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます