第3話 ナイショの話 その3

「暑い……暑い……暑すぎる!! ……何もかも脱ぎ捨てたい……」


「お願いだから、、それ、だけは、、マジで勘弁してくれ……」


 先日の一件以来、校内では【下着着用】が新たに校則に加わった。


 当然、他の生徒には波乱を呼んだこの校則、、学生として、、いや人として当たり前のことを何故!! 校則に取り入れたのか?


 暑さで頭おかしくなったか、、それとも生徒会なりの渾身のギャグなのか……。


 違う、、違うんだ!! ここには、君たちの知らない世界が広がっているんだ!!


「暑い……暑い……暑い! 暑い! 暑い! 暑いぃぃぃぃ!!」



言いながら、直は次々にシャツのボタンを外しさながら◯革◯に鹵獲されそうになった、◯ァーチェがナ◯レになったかのようにパージをーー


「させるか! 馬鹿!! お前、やめろ!!」

「離せ! 薫!! 私にもV◯d◯l S◯ss◯o◯させてくれ!!」

「そっちは勝手にやれ! ◯ダル◯スーンは好きにやれ!! だが! 計画は歪めさせんぞ!!」

「頼む! 私にも、僕は、、俺は、、私は言った◯エリ◯みたいな解放感を味合わせてくれ!!」

「◯エリ◯は解放感なんか感じずに泣いていただろうが! このバカ!!」


「……直、、一応、一応! 薫も男子なんだから恥じらいを持ちなさいよ、、一応ね」


 清美、その、、一応って言葉が異常に多くないですかね……。


     ねぇ? 泣いて良いかな?


「薫、、いいわよ。お姉さんの胸で存分に泣きなさい」

「星奈さん……」


 なんで、俺の心の声を聞けるのか? なーんて野暮な疑問は一学期でやったからスルーだ。


 捨てられた子犬のような目をした俺を星奈さんが両手を広げてーー。


「って! ちょっと待てぇぇぇ!!」


 俺は星奈さんの豊満な胸に飛び込む一歩手前で踏みとどまった。


「どうしたの? 井上君? さぁ、、私のーー」

「その胸の中に抱えているそれはなんですか!!」

「んー? 巨大モ○ットボール」

「モ○ットォォォォォ!!」


 なーんで、その緑色のトゲトゲしいけど絶対痛くない某脳トレクイズ番組の備品がこんなところに!!


 もう何だ、、とりあえず胸に飛び込まなかった今の俺の気持ちはもやっとしていた……。


「まーた、、懐かしいものがありましたね……」


 晴美ちゃんが、一連の流れを見て苦笑いを浮かべていた。


 いや、、そもそも……何が発端だったんだっけ? 


       ……そうだ!!


「晴美ちゃん! 重要なのはそこじゃない!! そこじゃーないんーー」

「あぁぁぁぁ!!! うるさい! うるさい!! そして暑苦しいぃぃ!!!」


 直が俺の発言を遮って大声を上げたと同時に、生徒会室の扉がガラガラと勢いよく開いた。


 それと同時に、全員の目が一斉にその方向を向いた。

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