第7話 魔王の情報
コールマンを殺したクラウドは彼の喉を切り裂き殺した事により真っ赤に染まっており、国王は恐怖により立ち上がることはおろか逃げ出すことすら出来なくなっていた。クラウドはその国王を視界に入れているもののコールマンの魔具を見ており、しゃがむとコールマンの腕から魔具を取り、何度か振ると肩に担ぎ、ゆっくりと玉座前の階段を上る。その姿を国王はただ顔を真っ青に染めながら見続けることしかできていなかった。クラウドは階段を登りきると自らのズボンでコールマンの血で濡れた小太刀を拭くとそのまま小太刀の切っ先を国王に向ける。国王は涙をうかべ、何かをボソボソと言っている、その姿を見たクラウドは「…一国の主として殺されるんだからよぉ…もうちっとそれらしい姿見せたらどうだ?あ?」と青筋を立てながら言った。
すると国王は立ち上がり「隣国であるクリシュナ国は女魔王レインに襲われ、我が国は死神クラウドに滅ぼされなければならないのは!!何故だ!!クリシュナなど知ったことは無いがわしが何をしたというのだ!!」と大声で喚き始めた。クラウドは国王の顔に拳を1発入れると「クセェ息を吐くなゴミが、てめぇが何をしたか?俺の命を狙ったから俺に消されるんだろうが」と言いながら小太刀を構える、しかし何故かクラウドの動きが鈍い、国王はこれ幸いと言わんばかりに逃げようとするがクラウドに襟を掴まれ、首を絞められる。
クラウドは国王を力ずくで玉座に投げつけるとそのまま「おい、さっきなんて言ったかもっぺん言ってみろ」と睨みつけながら言う。すると国王は「何度でも言ってやる!!何故我が国が貴様の様な死神の様な傭兵に滅ぼされなければならないんだ!!」と言う、その言葉に対しクラウドは小太刀を国王の右腿に刺す、と言う行動をとり、国王は痛みで悲鳴をあげた。クラウドは眉間のシワをさらに深くし「その前だこのゴミクズ野郎が」と言う。国王は「女魔王レインのことか?…まさか貴様…あの魔王の一味か!!」と騒ぐ。
クラウドはさらに苛立ちを覚え「 …クセェ息を何度も吐くなゴミクズが、てめぇは俺に聞かれたことだけ話せ、場合によってはてめぇの命のことは考えてやる」と言うと国王の右手の人差し指をへし折った。国王は小さくギィ、と呻くと何度も頷いた。それを見たクラウドは「そのレイン、とか言うやつの特徴は?」と問うと国王は「若い女で銀髪らしい」と答える。クラウドは続けて「だったら他に知ってることを全部話せ」と睨みつけながら言うと国王はいくつかの特徴や性格などを話した。
国王が話した特徴は1つ、先程も言ったが若い銀髪の女で歳は20代前半ほどの見た目、若い男なら魅了されるような見た目をしている。
2つ、クリシュナ国へ戦争を仕掛けたが侵略行為はほぼ取られておらず、小競り合いの様な物が続いており何故戦争をしかけたのかは謎に包まれている。
3つ、周りが勝手に魔王と呼んだのではなく、自ら魔王、と言ったらしい。
4つ、1部の部下たちからは1種の信仰の様に信じられており、その部下たちが裏切ることは考えられるず、特に信用している4人を四天王として置いており、それぞれの四天王は部下達を指揮しているらしい
の4つだった。他のことは全く知らず、クラウドの足にまとわりつき、知ってることを話したのだから殺さないでくれるのだろう?頼む助けてくれと涙を流しながら懇願している。クラウドは何も言わず、国王の顎を掴むとそのまま回転させ、絶命させ「…トコトン苦しませて殺してやるところを即死で勘弁してやる」と冷たく言い放つと宝物庫へ向かうと持てるだけの金貨を近くにあった皮袋に詰め、食料庫に向かうと干し肉を数日分持ち、馬小屋から体つきが良い馬を2頭奪うと国を後にし、クリシュナ国へ向けて馬を走らせた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます