第7話 サンタさん 3

サンタさんがわたしを見詰める。

公園のベンチから寒さに振るえながら、わたしを見つめる。

そ目はあの慈愛に満ちた目ではなかった。何かを伝えたいかのように下から見つめる。

なにを言いたの。

謝りたいのはわたしの方なのに。

考えてみればなんて虫の良い話なんだと思う。あんなひどいことをしたのに一方的にあやまって自己満足に浸りたいだけだ。サンタさんの事なんて何んとも思っていない。

私が救われたいだけだ。

だめだサンタさんに許して貰おうなんて、ずっと私はこの思いを持ち続けなければならない。

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