第13話

言葉にしたらあたかも明確に

なったみたいに感じられるけど

何一つ、何一つ

明らかになんてなってない

言葉のキャパシティはゆうに超え

口に出したらまるで嘘つき

決して答えの出ない迷路の中で

内臓をえぐるようにあなたを探す

互いの体温が匂いが存在だけが

認知できる答えのすべて

真実で嘘を隠して

実感で幻を生み出して

夢は拡張して

痛みは快感へ

喜びのない幸せを

用意された悲しみと

いつもそばにある虚無感とともに

たくさんの自分と別ち合おう


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

行き場のない気持ちの行き場 @nounai_bank

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る