第14話
「今回は長くいるつもりだべからにのんびりしてくかんなソー坊。」
行商人のおじちゃんは村長の家にしばらく泊まるとのことだった。
村長の家に荷物を入れに行っていったのを見送るといつの間にか重装備になった村長が隣にいた。
「よしそれじゃあモンスターを狩りに行くぞい!」
「えいえいおー!」
さあ早速モンスターを狩りに出かけようと村の外にいざゆかん!
新タイトル スライムトレーナーは未開の土地を冒険する!
今まさにモンスターを狩りに行きスライムを仲間にするクエストが今始まる!
「って待ていクソ村長!」
「ち。」
「ちじゃねえよ。ユートに狩りはまだ早いって言ってんだろうが!」
村の門から出ようとしたら家から親父がディープインpクトの如き速さでこちらに向かってきた。
あれ?ディープインpクトってなんだっけ?
「いやいやお主も6歳の頃から狩りに出ていたじゃろうてそれと同じことをさせようとしていたんじゃよ。」
「あのなあ村長、俺がやっていたのは危険なモンスターもほぼほぼ居ない見晴らしの良い草原だぞ。」
「じゃからなんじゃ?」
「だからも何もここの狩場とはワケが違い過ぎる。」
この不毛の土地は大なり小なりの無数の岩山からなる地形で見晴らしも悪く迷いやすいしモンスターとばったり出くわすことも多い。
畑にしているところだけは大きな斜面を利用しているため子どもでも行っていいことになっていた。
「それに村長は弱いだろうが!」
「弱いとは心外じゃのう。」
「なんなら俺とバトって一撃で載したろうか!」
「ホッホッホ、何もわしが伊達に開拓初期
から村長やっとるワケじゃないわい。わしのの実力見せてやるとするかのう。」
そう言って親父のそばにより一撃で載した。
音も声も立てさせることなく倒された親父はだらしなく腹を出しながら横たわっている。
「村長強かったっけ?」
「ホッホッホ、わしの適性は前にも教えたじゃろうて。」
「村長とスライムテイマーでしょ?」
ダブル適性だから一つの適性に比べて育ちづらいはずだった。
「なあユートや村長とはどういう存在か知っておるかのう。」
「村長は村長だよ?」
「そうじゃな村長は村長じゃ、村の長じゃ。じゃがのう村長たるもの村の誰よりも村を知らなければならんのじゃ。つまりはユウゴのことを知っておるのもわしということじゃな。」
「わかんない。」
「ホッホッホ、ようは師匠というやつに似ているということじゃよ。」
村長は子どもには難しかろうて深く説明することは無かった。
「俺も村長みたいに強くなれる?」
「ほほう、開拓はいいのかの?」
「開拓するにはモンスターも倒せるようにならないと」
「ホッホッホ。」
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