第4話 黄金風景

「黄金風景」


あなたと最後に会った日は

まぶしいほどの秋晴れで

いつもは暗いこの町も

光あふれる午後でした


あなたと最後に会ったのは

まぶしいほどの金色で

小さな路地が入り組んだ

名もない町の午後でした


初めて歩く町でした

初めて触れた指でした

何かを探していきました

何かを求めていきました


郵便局がありました

お寺の銀杏がありました

古びた町の影でした

黄金(きん)の景色の午後でした

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る