第2話 6月4日

「6月4日」


君の誕生日

君と過ごした誕生日

そのことばかりを

ずっと考えていた


君の誕生日

君に会えない誕生日

うつろな心で

梅雨空を眺めていた


少しでも月が見えたら

僕は

勇気を出して君に会いに行く

少しだけ雲が切れたら

淡い光の道を探しに行く


君の誕生日

さよならから三度目の誕生日

僕は

梅雨の頃になるといつも

星を数えていた








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