第46話

「はい♪こちらが私かの部屋です主人様」


僕は今、菫さんに「明日私のお家に招待してもよろしいでしょうか?」と誘われて九王寺家のお家にい

るんだけど............。

菫さん、嬉しいのかずっと笑顔だ。


「お邪魔します.........」


菫さんの部屋は、まだみてないけどというかこの家全部が僕の一般的な家と比べて豪華すぎるので恐縮している。


「主人様ったら、そんなに畏まらなくて良いのですよ?いずれ私の夫になるのですからこの家の主人となります。そしてこの家の所有者になります。別に父の会社の後継をしなくてもよろしいのです、ただ私の隣にさえいてくれれば、この家.....いいえ私を含む私の所有するものまですべて主人様のものです」


そうして、ガチャと菫さんの扉が閉まり、鍵まで閉まられた。その音に少しビクッとなってしまった僕。


それと返答に困って色々考えているとあることに気がついた。菫さんの発言に困っていたから気が付かなかったけど、よくみたら菫さんの部屋.......配置が僕の部屋と全く同じなのだ。


あと部屋の大きさも同じか分からないけど見た目は全く一緒でこの広い家のなかには相応しくない普通の一般家庭の部屋だった。


少し違和感を覚えるのは色違いだということだ。


僕は布団シートなどは、お姉ちゃん仕様で青色だけど、菫さんのはピンクがお好みなのか部屋全体がピンク色だ。


「主人様そこにお座りになってください」


見慣れた、コタツにもできる中サイズの机にクッション。菫さんは僕の正面に座る..........のではなくなぜか横に座った。


なんで?と思ったけど、情報が多いことに口数が少なくなってしまう。


コミュ障気味の僕にはちょっと難しいのだ。


「菫さんの部屋、僕と同じ部屋の配置.......こんな偶然すごいね」

 

周りを見渡しながら、菫さんに話しかけると菫さんはキョトンとした顔で首を傾げていた。


「いいえ偶然なんかではありませんよ主人様、私が将来、主人様に寄り添えるように主人様の生活に近づけたくて主人様の家にしんn..........観察および推測しそれに基づいて部屋を新しく増築致しました」


「僕の生活なんかつまらないと思うよ?それに.......僕の部屋なんて菫さんにとったら貧相なものでしょ?」


「貧相かどうかは私にとっては関係ありませんよ主人様、私は主人様と同じであることに幸せを感じています。実際、今主人様と隣でこうやって話せるだけで私は幸せで蕩けてしまいそうです........はぁぁ主人様大好きです」


僕の隣に座っている菫さんの頭が僕の肩に倒れてきた。うぅ......とても良い匂いするし、心地いい。そんなこと言えないけど。


それよりも、こんなに近くに来られて恥ずかしすぎて何もできない。


「す、菫さん.........」


「何でしょうか主人様なんでも言ってください」


「は、恥ずかしいからぁ」


恥ずかしくて、顔を真っ赤にしてる僕を前に菫さんがそのまま抱きついてきた。


そしてそのまま僕の胸に顔を埋めてすぅぅぅっと息を吸っている。


「はぁぁ主人様..........良い匂い、本当に心からお慕いしております恥ずかしがらずに私にしたいことして良いんですよ?今は親も使用人もいませんし、私は主人様にならなにされてもかまいませんから」


菫さんの誘惑に乗ってしまいそうなほど、理性が削られている。どうすれば........。












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