第3話 救助したが…。
拾った?
嫌、救助だ!うん!
これは救助ですよ!
取りあえず、ここだと怪我の様子も診れないし上に上がった方が良さそうだ。
「カイト!」
「……なに?」
「この子担いで上がるから!そこに居ろよ!」
「了解!」
んで、子供を抱えるが…お、重いけどこの子痩せてるのにこんなに重いのか?
流石獣人なのかな……。
なんて言っては居られないな、子供の体温が下がってしまう。
そして、フライで飛び上がってからカイトが居る場所に下りて子供を横たえたが……ここだと寒いしどうするか…。
「兄ちゃん」
「なに?」
「面倒だからここでキャンプする?」
「ん~それも有りか……」
「の、方が良さそうだよ。僕も疲れた兄ちゃんもでしょ?」
こいつ…いつの間にそんな気遣い出来る様に為った?
暫く離れてると、子供も成長するもんだ。
なんか嬉しくてカイトの頭を撫でる。
気分的にはレツ達と同じ、よしよしって感じだな。
「な、なんだよ!兄ちゃん僕はもう子供じゃないよ!」
「ワハハハ、俺からすれば未々子供だよ!」
「兄ちゃん……爺臭い……」
「な、なんだと、こいつ!カイトの癖に!」
両手で、カイトの頭をぐしゃぐしゃにして撫で回す。
「や、止めろ!兄ちゃんそれ処じゃないだろ!」
「お、そうだった!なら……あの辺りにテント張るぞ!それと結界もな」
「うん、ならこの子運ばないとねっ……っ」
カイトが子供を抱き上げ様としたが…残念、カイトは子供を持ち上げる途中の姿勢で固まった。ハハハ
「カイト無理すんな?その子重いだろ?」
「う、うん……僕より小さいよね?」
「まぁ、そうだね。代われカイト、いょっと!」
「兄ちゃんすげぇ~!」
「まぁ…なっ!にしても重い」
子供を抱えてカイトと少し山側の斜面に近付いて片手でテントを出す。
するとカイトが手慣れた手つきで、テントを設営し始めてくれたので兄ちゃん楽だぁ~。
「兄ちゃん、その子僕が見てるから中頼める?」
「おう、なら……よっと」
「う!」
「お前……腰気を付けろよ?」
「う、うん……」
「少し待ってろよ?すぐに済むから」
「は、早くして……」
ハハハ。非力だなぁ~カイトは。
後で筋トレ決定だな。
テントに入り空間を広げて寝室を一部屋だけ作る。
後は自分達が寛げる広いリビングとキッチン。
それと風呂にトイレで良いかな?
寝室にはベッドを……ローベッドだなあれは…。
を入れて出来上がりだ。
「カイトお待たせ。中に入れ、その子預かる」
「う、うん……」
「よっと……ハハハ、本当にこの子目を覚まさねぇなぁ~?」
どこも怪我はしてないんだけどなぁ?
「うん!何処か怪我してるのかな?」
「鑑定したが別に……怪我はしてなさそうだったぞ?カイト!その部屋のドア開けて」
「うん?ここ?」
「そうだ」
「はい!」
カイトが、寝室の扉を開けてくれたので子供の服を脱がせて、クリーンを掛けて着替えをさせるが……。子供がぐったりしてるから着替えさせるのも二人でやっとだ。
それでも目を覚まさないので、そのままベッド寝かせて様子を見ることにした。
俺とカイトは、リビングに戻って保護した豹の様子を見る。
鞄からレオ達を出せば一緒に出てきた…そんで……レツとレオと遊んでねぇか?
仲良く為ったのか?
それは、よかったが……レツお前らその豹は神さんの眷属らしいぞ…どうするの?
「兄ちゃん……、あの豹はどうすんの?」
「ん~分からん……何せ保護しろとは言われてない。見つけて、様子を見ろとしか言われてないが?」
ん?そうだったよな?
あ、あれ?違ったか?
するとメニューのメールボックスが光ってる……嫌な予感……。
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