第7章
第1話 また頼み事かよ!
ここは雪山……今はカイトと、二人でオーガと対峙中だ。
雪山にもオーガが居やがる……害獣恐るべし!
「カイト!そっち回り込め」
「うん!てぃやーはぁっ!」
「ヴガァーーー」
『ドンッ!』と大きな音を立ててオーガが倒れた。
そして、倒れたオーガを見てカイトが喜ぶが……お前幾つだ?なんか子供返りしてないか?
「やった!兄ちゃん、オーガ倒せた!」
「おう、頑張ったな!偉い偉い」
「兄ちゃん、褒め方雑ぅ……!」
「良いだろ、そんなことはよ。それより、魔物回収すっぞ!」
俺達は今北国に来てる。
雪の山に住むと言われてる雪豹為るものを探してる。
何でそんなもんを?と、思うよな?
俺もそう思うんだが、実はこの二日前に神さんが来やがりましてな…。
~回想~
「お久しぶりですねぇ……樹里さん!カイトさんとは上手く合流出来たみたいですね?フフ」
「……俺は寝る」
「ま、待って下さいって!ほ、ほら私良い事をしましたよねっ!ねっ?」
「何が良い事だ!全くあんたが来ても、良い事何て一つもねぇだろ?厄介事しか持ってこねぇ」
「ひ、酷い云われようですねぇ…。幾ら私が神でも傷つきます!」
「ふん!寝る」
どうせまた、厄介事だろうし後は他の神達からのおねだりだ!こいつら暇なのか?
「寝ないで下さいって、お願いしますよ!樹里さん!」
「煩いってぇの!前の願いは利いたろ?もう二度と御免だあんたらの頼み事なんか絶対拒否!」
「そんなこと言わないで!聞いてくださいよ!あのですね?実は…」
「わぁわぁわぁ……あーあー俺は何にも聞こえない!」
耳を塞いで声を出して聞かない素振りをしないとまた巻き込まれる!
「樹里さん!聞いてくださいよ!」
塞いでいた手を捕まれて、耳から自分の手が離れる。うぅまた面倒をこいつは。
「それで、ですね!少しお願いがありまして」
「おい!」
「はい?なんですか?」
「いい加減その手を離せ!いつまで掴んでる?」
「お、おや、そうでしたね…?ですが私の手が離れれば、また貴方は耳を塞ぐでしょ?」
「んなの、当たり前だろ?あんたらの願いなんて聞かねえよ!」
「そんなこと言わないで、ねっ?少しだけ私とお話しをしましょう。ニッコリ」
ニッコリって言うな!
全く笑顔を貼り付けやがって…ムカつく。
「ふん!」
「……でしたら私は、勝手に喋ります!興味が有るなら聞いてて下さいね?フフ」
勝手に喋ってろよ俺は知らんわ!ふぁ~眠い。
「ここから北に向かうと、雪深い国マーマン帝国という国が、有るのは御存じですか?」
「………(知らんな、雪何て見たくもない)」
「(ふむ…釣れませんね)その国に、アルーカと言う標高の高い山があるのですが…知りませんか?」
「……(だから知らないっう~の!)」
「(むむ、まだ釣れませんね)その山には、私の眷属を山の神として守護して貰ってるのですが…。最近に為って、連絡が取れないことが分かりました。そこで、樹里さんにお願いが!」
「……無理!」
「そ、そこをなんとか!ほら、私からプレゼントを上げますから!」
「神さん、あんた俺を物で釣るのか?」
「それしか私には貴方を動かせない!」
んな胸張って偉そうに……あっ偉いのか?
にしても、どんだけ俺はがめつい奴なんだよ!失礼過ぎるだろうがよ!
「神さんが酷いから、今後一切あんたの頼みは聞かないことにする。っで事で帰れ!」
「え?そ、そんな!だって、樹里さん貴方だって結構ねぇ~」
それが失礼だと何故分からない?
これがこの世界の神とか信じられねぇ……。
「お休み…」
「そ、そんな!お願いします。行方が分からないんです。私の可愛い眷属が!」
「……知らんよあんたが探せないなら、俺はもっと探せないだろうがよ!馬鹿なのか?」
「そう、なのですが。もしかしたら、人に捕まってる可能性もなきしにも在らずなのですが……」
「人ならあんたが探せるだろ?結界だろうと何だろうと、論破してるだろうがよ!糞が、毎回ここの結界をすり抜けて来やがる!」
「そんな、そんな、酷いことを言うのですか貴方は……。しくしく」
今度は泣き落としかよ……もう本当にこの神さんはなんなの?
「……仕方ねぇ……なら、物で釣られてやる!それなりの物は貰うからな!覚悟しろよ!」
「は、はい!任せて下さい!貴方の世界の原爆やミサイル以外は御用意しますよ?あ!あと、ロケットは、絶対無理ですからね?」
なんだロケット駄目なんだ…と舌打ちする。
「ちっ」
「じ、樹里さん?貴方ロケット欲しかったのですか?」
「まあな……。なら、高性能ドローンが欲しい!それも10基な!」
「10基?なにをするんですか?空を飛べる貴方が……?私からのプレゼントは、無人島のプレゼントです!場所はお楽しみです!さぁ私の眷属を探しに行って下さいね?明日にはお願いします。場所はマップに赤く記しておきます。それとそこはとても寒いです!なのでくれぐれも……樹里さんに注意は無用ですね?では、お願いしますぅ~!」
言うだけ言って、捲し立てて神さん消えやがった……。
ってか!眷属って嵩でなにを探すんだよ!
今度絶対何かしてやる!
ってか!島なんて要らねぇぇ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます