第10話 見つけた……。

 ダンジョンに、着くと先ずカイトの居る階層を探る。


「たく!神の野郎、カイトの居る階層伝え忘れやがって」


 探す方の身にもなれよ!


 カイトを探すと……30階層で一人か。

 ……まぁよく頑張ったんじゃねえの?


 なら、レツ達出してダッシュだな!


「いくぜぇ~お前ら、付いて来いよ!」


 なんだか、変なテンションで二匹に声を掛けてジュリは走り出した。


「「ガヴーーー」」


 ダンジョンの一階に足を踏み入れると、フロア全体のマップが標示される。

 それを横目で見れるように、縮小させてもうダッシュして走って目の前の通路を進む。


 走る途中で、雑魚モンスターが出てくるが【エアーカッター】で切り裂きながら走って進む。


「お!ここって、ドロップアイテムあんの?なら回収!」


 アイテム回収しながらレツ達と先を進む。


 しかもドロップアイテム、勝手にアイテムボックスに入るし楽だな……。と、感心する。


 そして、10階のフロアに着くと11階へ下がる階段付近で人に会う。


「ひ!だ、誰だ!」

「お!見た顔だな?おい!」


 驚く餓鬼に近づくと…餓鬼の腹を狙って足蹴りして壁に激突させ黙らせた。


「うぐ……」


 と、唸ると気絶した。ラッキー!煩いからな。


「ひっ!魔物…つ、連れ…てる……。ひぃーー」


 怯えた男に近づき、男の胸ぐらを掴み揺らしてカイトの居場所を問い質した。


「カイトは…どうしたお前ら」

「……あいつは!邪魔だからな!お、置いて来た!へへへ」


 それがなんだよと言って笑った。なんか……餓鬼にムカついたが…。


 お前らは、カイトの仲間だったんだろう?

 と、問いたいが!それどころじゃない。

 仕方なく、餓鬼を魔法で眠らせて!ロープで縛って転がして……その場をあとにした。


 男達のデコに張り紙を張ってな!


「さて、行くか」


 そして、10階からまた下に下りて行った。


 各フロアの魔物も少しずつ、強い魔物が出てくるように為った。


 コボルトやゴブリンに、オークと毒系の虫や爬虫類にとゾロゾロ出てくる。


 面倒だな!くそ!


 だけど……レツ達は毒系は苦手のようだな?


「レツ、レオ。鞄に入るか?」

「ガルゥン~!」


 と鳴くと鞄に入って行った…苦手だったんだな。


 だけど俺は先を進まないとな。


 20階層になると今度は、ゴーストタイプがお出ましですか……。

 これも面倒だが、聖魔法のヒールで一網打尽だ!面倒だからな。


 それが30階まで着くとまた、レツとレオを鞄から出した。

 二匹を連れてカイトが居る場所に進んでゆっくり近づいた。

 置いてきぼり食らって、警戒心が強いとパニック起こすからな。


 しばらくフロアを歩くと、カイトを見つけた! だが……ん?なんだあいつ……倒れてるのか?


 急いでカイトの側に駆け寄ると、カイトは頭から血を流し気絶していた。


「ほっ!息はあるな……ったく心配させやがって。【ハイヒール】」


 カイトの体が光るとスッと光が消える。

 傷を確認すると傷も治ってるな……よし。


「ほれ、レツ…レオ。お前らカイトだぞ?忘れたか?」


 二匹には、久し振りのカイトとの対面だからな忘れてるか?


 二匹はゆっくりカイトのに近づきカイト匂いを嗅いでるな…。


「がぅぅん!」ペロペロ。

「がぅぅ」ペロッ。


 お?思い出した?だが…猫の舌は痛くないか?


「さて、お前ら。カイトは、まだ起ないと思うぞ?少しここで……」


 何処か休む場所……あ!彼処が良いかな?


「彼処にテント張るから行くぞ」


 見付けたのは通路の突き当たり。

 その通路に結界を張って、認識阻害を掛けて中を見えなくしてからテントを張った。

 テントの中を拡張して部屋を作った。


 そして、カイトを運び……重いデカイ!

 カイトをベッドに寝かせた。


「ふう……6年経つと餓鬼もでかくなるな。くそ!殆んど、背丈が俺と変わらねえじゃねえかよ!」


 腹へった飯の支度するか……。



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