第13話 旅立つ前に。
さて、俺はギルマスに、チビのことを頼んで町を出るかな?
はぁ……虚しいなぁ……。
なんだったのかな?今までの暮らしは?子供って残酷だよなぁ……。
あっ!それは大人も一緒か。
父親も母親も、それに他人の子供でさえ……。
俺って人の運が無いのかね。
まっ!気を取り直して話しに行くか。
マップでギルマスを探すと、既に家にいる様なので、また家にお邪魔することに…。
なんか……すんません。
ギルマスの家に行くと直ぐに中に入れてくれた。
そして、話しをすることに。
「ジュリ一人か?どうしたよ」
「そうよ、カイトは?」
「……ギルマス、フェルトさん」
「な、なんだよ」
「そうよ、なあに?」
「今まで、カイトと話しててさっ」
「あら、そうなの?なら、仲直りできたのね?」
「い、嫌…違くてさっ」
「なに?拗れたのか?ジュリ」
「拗れたというか……決別かな?アハハ」
「「はぁーー?」決別ですって!」
「ち、ちょっと!ならカイトは今、部屋に一人なの?」
「まぁ、そうだな」
「おい!フェルト、済まねぇが……」
「わかったわ、行ってくる。ジュリ!あんたはもう!子供を一人になんてしないでよ」
「ハハハ、悪いね?頼むよ……、俺とは居たくないそうなんだ」
「もう!」
とだけ言って、フェルトさんが走って寮迄行ってくれたのかな?
「で、何で拗れた?」
「拗れたというか……カイトの思いを尊重した結果だな。俺とは居たくないそうだ。カイトに言われた一人で暮らすとね?」
「バカ、それはお前…カイトの強がりだろ?」
「そうは、思ってるんだけど……。俺がさ……ッ」
あ~駄目だ……!
「ごめんギルマス!ってことでさっ、カイトを頼むよ。カイトには、当分暮らせるだけの金を持たせたからさ。良くしてやってよ。それと昨日渡した金は、俺からの依頼料だと思ってくれよ」
「そ、そんなにあっさりと……。ジュリ良いのか、それでよ?」
「だって、『居たくないか』と、聞いたら間髪入れずに『うん』て答えたぜ?流石なもう、しつこく出来ないだろ?だったらさっ、あいつの前から消えるのが筋じゃねぇの?」
「……ばか野郎!そんなの…」
「俺もそうだと思うよ。さて、ギルマス俺はマーサおばさん所の、宿を引き払ってから町を出てくからさ。カイトの事頼むな。あ!フェルトさんに宜しく」
「ばか野郎!」
「ハハハ、元気でな?」
そして、ギルマスに頼んで家を出るとマーサおばさんの宿で少し話をしてから町を出た。
これから一人だな。
なんか……片割れがいないと変な感じだよな……。
さてさて何処にいこうかな?
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