第12話 別れ。

 レツとレオ、ついでに俺達も食事をする……。

 カイトのご機嫌が未だ直らない……手強い。


「カイト相談」


 軽い食事が終わるとカイトに話を切り出す。


「なに?」

「ギルマスに頼んで、この町の何処かに土地のを買おうと思ってる」

「へ、へぇ~」

「でな、お前…そこに住みたいと思うか?」

「なにそれ?」 

「まあ、俺なりに考えたらさっ。お前と四六時中一緒に居たから、お前が俺にムカつくんだろ?」

「そんなこと言ってない!」

「ん~言ってないけど、ムカつくんだよな?俺がいちいち煩いんだろ?」

「…………」

「でだ、取敢えず土地買います!家は前のあの家のを出します。で、カイトと俺がそこに住みます。でも俺は旅に出るが、カイトは連れていかない。この町で留守しててくれ」

「なんだよそれ!」 

「だってお前、行く町行く町でトラブルに為るのが嫌なんだろ?俺もトラブル起こしたくて、巻き込まれてる訳では無いんだがな?」

「そんなこと、言ってないよ!」

「それは、狡いだろ?カイトの言葉で俺は傷付いた。でも、子供だからそんなの知らないよな?」

「…………」

「俺はお前の保護者だが、親には慣れない。だが、お前が成人するまでは面倒は見るつもりだ。でも、カイトが嫌なら保護者役は、ギルマスに頼むつもりだがな」

「………」

「どうした?そんなこと言われても分からないか?」


 うんと頷くカイトだ。


「なら、どうしたい?俺と一緒に居るのは無理!でも、一人は寂しいけど。子供だからどうして良いか、分からない。こんな感じかな?今は」

「うん」


 俺とは無理だと頷くんだな。

 なにげに、ショックですよ俺は。


「なら、ギルマスの所で、世話になるか?部屋もここで良いか?ギルマスの所は子供が三人だしな」

「わかった、ここでいい。一人で暮らす」


 おおバッサリ、あっさり決断するんだね。

 ドライな餓鬼様で、俺はびっくりですよ。

 今までの俺の苦労返してくれよ。

 トホホホ……ショボンですよ!


「そうか、なら、ここでお別れだな。今までサンキューな?楽しかったよ俺はね。なら、これがお前の取り分の金だ。なくすなよ?泥棒には、気を付けろ?それと管理できなければ、ギルマスに頼めよ?レツと、レオは俺がテイムしてるから連れてくな?じゃないと、町のみんなが困惑するだろうからな」

「…………わかった………」

「カイト、お前との最後の飯旨かったよ。縁があったらまた会おうぜ?カイト、しっかりしろよ?ギルマス困らせるなよ?じゃあ、俺は行くな」

「………」

「元気でな?」


 それだけ伝えて立ち上がり。

 そして、レツ達を鞄に入れると部屋を出た。


 ふぅ……糞餓鬼………がんばれよ?

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