第2話 10才って……そろそろだよね。

「よぉ~し!薬草だいぶ取れたなぁ。これでいいか」


 しゃがみ込んで、目を凝らし薬草を採取してたから腰が痛い……。


 さて次は…………おっ?

 足下に……キノコ?

 お、?なんだ?ここキノコだらけじゃんか!

 落ち葉で分からなかったぜぃ。

 どれ、鑑定…………食えるかな?


鑑定


しめキノコ。


しめじに似たキノコで、この世界でよく食べられるキノコ。

煮てよし、炒めてよし何にでも使える。


味は普通。


 …………しめキノコ?なんと言うネーミング?

 でも、食えるなら取ってくかな。


「……兄ちゃん?なにしてる?」

「ん?ほら、ここに生えてる。このキノコを、取ってるんだけど?」

「キノコ?なにそれ」

「キノコ……だけど?あら、カイト知らないの?」

「………知らないよ!兄ちゃんが、教えてくれないからね」


 あ~まぁ…そうか。

 こいつはそうだったね。


「これはキノコといって、森からの贈り物!木の幹や根元に生えて来る。食えない毒キノコと食べれるキノコがあるな」

「……毒キノコ?食べれるキノコ?なにそれ。なら、食べない方が安全だよね?」

「フフフそう思うだろ?だけど、このキノコは食える!後で食わしてやるからまってろよ?」

「……要らない」

「……ほぅ……俺飯が食えないと?なら食うな」

「ふん!っていうか、そろそろお腹空いたんだけど?」

「お前は………なら、引き上げるよ!適当な所に車出してそこで今日もキャンプだ」

「……分かった。なら早く行こうよ!」

「ハイハイ、わかったよ。なら少し広い場所で水場を探すから少し待て!」


 マップで、この山の探索をする。

 えっと……水場、水場っと……。


 お!川を発見!川沿いを探索して広目の……。


「……ほうほう、良い場所有るじゃんか!カイト」

「そう?なら行こうよ」

「だけど、ここから少し離れてるが…。カイトどうする?」

「歩くと、時間が掛かる?」

「だな……足場も悪そうだから結構掛かるな。それに魔物も多いぞ?」

「魔物もいるの?」

「おう、ボアにオークが要るかな」

「ボアと、オーク?なら……狩る?」

「ん~カイトが手伝うなら狩るけど。場所まで飛んで、明日にしょうぜ?」

「そっか、ならそうする」

「じゃ、行くかなカイトこっちだ!」


 カイトを抱き上げて、空を飛び目的の川を探してキャンプ出来る場所を見付け、地表に下りてキャンピングカーをドンと出した。


「おし!ここには今日は一泊だ!」

「うん!車の中に入っていい?レツ達と遊びたい!」

「良いぞぉ~。俺は外で結界張ってるから」

「うん」


 カイトは慣れた様で、車の扉を開けて中にも入って行った。

 俺は車から半径5mの範囲で、結界と認識阻害を掛けて車に戻った。


「カイト、戻ったぞ?飯の支度するからまっててな?ってか手は洗ったか?」

「あ!未だだ!」

「ほら、レツ達と遊んでるから……」

「良いじゃん!今から洗うんだからさっ!兄ちゃん煩いよ」


 ううっ、カイトが反抗期に入ってる…。

 あんまり口煩いと、そろそろ口を利かなくなるだろなぁ……。

 これは、少し様子見かな。

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