第5章

第1話 島を出てまた……

 カイトと二人で、狭い島国をキャンピングカーで旅をして、一通り島を巡った結果!

 なんだここは?

 の、一言で片付けたい気持ちで一杯の、ジュリとカイトである。


 島国だけあって閉鎖的で、話しにならない。

 そのくせ人の物は欲しがるとか。

 あり得ねぇ~!っう事で、また空を飛んで別の国に移動したのだった。


 次に立ち寄った国は、大陸の中で一番大きい国にカイトと二人で入った。


 だが!この国の町には、直ぐには入らず。

 町からは遠い場所に降り立って、山の中で魔物を狩り……のつもり。

 一応資金の足しにするつもりだ。

 資金はあるけど……心許ないしな。


「兄ちゃん?」

「なに?」

「ここ、山だけど?」

「だな?」

「なにするの?てか!聞かなくても分かるけど、一応確認!」

「魔物狩りだぞ?決まってるだろ?」

「ええっ!面倒だよ!」

「良いじゃんかよ!あっちの国で少しだけど、資金が減ったんだからさ!」

「…だけど、兄ちゃん未だ魔物持ってるでしょ?あれ売ってよ」

「……あ……っ!そうでした。忘れてた!ハハハ!」

「もう、笑ってる場合じゃないでしょ!」

「だけど…ほら、薬草も少ないからな。そろそろ足しておかないと…」

「むぅ…わかった!なら、薬草だよね?ね?」

「そう、薬草だ!薬草なら文句はないだろ?で、薬草採取してて、バッタリしちゃったら、いいよな?……狩っても?」

「エアーアロー!」


 バタバタと、カイトの後ろでゴブリンが倒れた。


「な、なに?」


 物音に驚いて、俺にしがみ付いてくる。


「いや、何でも?唯な、お前の後ろからゴブが出てきたからな。それを倒しただけだぞ?」ニッと笑う。

「…………兄ちゃん!それは教えてよ」

「フフフ、教えたらまた、騒ぐだろ?そしたら、ゴブ達を刺激しちゃうからな?」

「【しちゃうから!】じゃないよ、もう!」

「まあまあ。ほら、カイト後片付けだ!ゴブなんて、何の役にも立たんからね?」


 この害獣は、増える一方で毒にも薬にもならん。全く黒く輝く虫の様だ。あ~キモい!


「……わかったよ!【アースホール】」


 すると倒したゴブの下の地面に、深い穴がで来てそのままゴブが穴に落ちていく。

 おお!カイト君、君進歩してるねぇ~偉い偉い!


「カイト、ちゃんと頭を使ってるじゃんか!」

「ふん!運ぶのが手間だったんだよ。面倒でしょ?」

「良くできました!なら、薬草採取頑張ろう!」

「はぁ~い……」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る