第24話 なんか問い詰めたら……。
「そ、それ、それならよ!お前さんが出したあの家の金を、全額返す!それに、あの家もそのまま住んでくれて構わねぇ!それでどうか、どうか手を打ってくれねぇか?なっ!」
「それって、俺が難癖付けて只にして貰う形になるよな?それを使われて、またあんたが何かするだろ?悪い奴ってさ、小さな事でも突っいてくんだよ!だからな、支払った金は要らねえ!」
「な、なら、どうすれば……」
「それはあんたが考えたら?ほら、家族連れてこいよ!」
ああ、だんだんイライラしてきた!
「だからそれは……」
するとカウンターの後ろら誰が来たらしく、俺らに声を掛けてきた。
誰だ……女?
「あらあら、貴方何故そんな所で座って…頭下げてるのかしら?貴方……」
ギロリと俺を睨む年増の女…誰だ?
あぁ、奥からきたってことはギルマスの嫁さんか?ったく夫婦揃って感じ悪い!
「か、かぁちゃん、こ、これは……その」
「あら?なに、貴方言えないのかしら」
んん?にこりと笑ってるけど…目が笑ってない。ハハハ笑える。
このオヤジ、自分のかみさんに頭が上がらないのか?まっ、どこの世界でも女は強いのかな?
「で、いきなり出てきてる。あんたは?」
「あら、私?」
「ああ、そうだが?」
「私はそこで座ってる男の妻よ?貴方は何方?」
「俺はジュリ・サクマという。先日このおっさんから、丘の上の家を買った者だよ」
「………あら、貴族の方が?丘に……家なんてあったかしら?」
くっそ認識もされてない土地だったのか…。
まぁ、それに、飛び付いた俺も悪い?
ん~悪いのかな?
「ああ、有ったんだよ!そのおっさんに進められて買ったんだ!そしたらさ、あんたの旦那がな……」
「お、おい!その話しはするなよ!今頼んだろ?」
「オッサン、それ頼まれてないし。了承もしてないが?」
なにいってる?自分勝手にも程があんだよ!
「貴方また何かしたのかしら、家ってなに?」
「ほ、ほら、丘の上の昔…ダンが住んでた家だよ!あれをこの貴族に売ったんだよ」
「貴方、口が悪いわ!貴族様相手に【この】って、不敬罪で問われるわよ?やめて頂戴、未だ私達には小さな子が居るのよ?貴方の一言で、家族が離散なんて死んでも嫌よ?」
この奥さん良く分かってるじゃんか、すこぶる感じが悪いがな。
どうしてこんな男と結婚したのかな?
世の中不思議だよな…あっ!似た者同士か?有る意味。てか……論点ずれてね?
「す、すまねえかぁちゃん」
「で、いつまで貴方は座ってるの?」
「そ、それは…この…」
俺が座らせてるみたいに言うなよ!つくづく人の所為にしたいんだな、このオッサンは……。
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