第23話 さあ、訳を聞こうかギルマス!

 次の日の昼に俺は一人でギルドに出向いていた。


「よう!ギルマス久しぶり?」

「………何だ、お前か…ちっ!」

「なにその態度?最初に会った時と、あんたの態度が180度ちがうんだが?」

「……知らねぇよ」


 おお、そうやって惚けるのか?ふぅ~ん。


「あっそう」

「で、何だよ!ここには二度と来ねぇんじゃなかったか?」

「そのつもりだったんだがな?昨日というか、最近家の回りが騒がしくてな?あんたなんか知ってるか?あんた言ってたよなぁ?こんなボロ屋敷が綺麗になった所で、誰も来ねえ!んじゃなかったか?」

「そ、それは……。そ、そんなことを言った覚えはねぇな!俺は忙しいんだ!帰れよ」

「ふむふむ、あんた…いい加減な事を言ってあの家売り付けて?俺に文句言われて腹立てて?今度は町長の次男坊…あのチンピラみたいな、息子を焚き付けて。なにがしたいのかな?俺が貴族なの知っててこの醜態か?あぁ?」

「や、やっぱりお前…貴族なのか?」

「貴族に対してその物言いね?これは……この国の国王陛下に報告かな?俺は陛下の息子…ラルフ殿下と顔見知りでね?フフフ」


 そんなん出鱈目だけどな?


「ひっ!で、殿下のし、知り合い……だと!そんな訳あるかよ……ありますかよ!」


 ブッ、ありますかよ?何だその言葉は?

 新しい言葉か?馬鹿が!ざけやがって!


「その言葉も不敬罪だぜ?ギルマス。貴族に喧嘩を売ったんだ、覚悟しろよ?」

「ひぃ~!そ、それはギルド協会にも、連絡がいくのか?」

「当たり前だろ?殿下にじっくりと、相談に乗って貰って直ぐに、お前とあの次男を断罪して貰おう。俺と殿下はマブだからな?ハハハ。楽しみに待ってろよ?おっさん!」


 それだけ言うとギルドを出る……筈なのだが…。

 目の前に土下座して出入り口を塞がれた。

 おっさんいつの間に回り込んだ?


「ま、ま、ま、待ってくれ!いや、待って下さい!俺はお前が生意気だったから、腹が立って

。それで、あの碌でもねぇ息子に話した。だがあとの事は知らねぇ!知らねぇよ。頼むよなぁ、俺には家族が居るんだよ!協会にこの事が知られれば俺は、クビだ!家族全員路頭に迷わせる訳には行かねぇんだよ!なあ、今回の事は謝る!だから見逃してくれよ?なっ!頼むよこれからは、お前さんの家の事は誰も何も言わせねぇからよ。頼むよ!」

「やっぱり、あんたの仕業か……。家の回りが煩いのは?で、あのどら息子どうすんだよ!あいつが、あの家に住む予定だったらしいじゃんかよ!」

「そ、それはあの馬鹿の思いつきだろうぜ。本当に、あそこは誰も寄り付かなかったんだから。あんたがあそに住み出すまではな?あんな、見通しの言い場所が、急に見え醜くなれば町の皆も騒ぐだろ?」

「だからなに?俺は防犯対策してるだけだぜ?何せギルマスから、嫌がらせを受けてるからなぁ~」

「そ、それはすまん………」

「すまんと、謝られてもね?実際にあのバカが、家に因縁付けにきてんだよ。しかも塀にキズ付けやがった!あれどうすんの?」

「どうすると、言われても俺には…」

「責任が取れない?と?」

「あっあぁ……」

「あんたさ、家族がどうのと、言ってるけど?俺にも家族が居るんだよ!俺だって家族は大切何だよ、お前だけじゃねぇんだよ!そこ分かってる?あんた、良い年して何してんの?呆れてものも言えねぇ~」

「す、すまねえ」

「あんた、家族連れてこいよ!」

「え?な、なにをするんだ?」

「簡単だよ!お前が俺にしたことを事細かに話して聞かせてやるよ!良い父親してんだろ?だったらあんたの武勇伝も、聞かせてやんよ!ほら、連れてこいよ!家族も関係あるからな?お前は俺の家族を、危険に去らしたんだからな?」

「そ、それは、勘弁してくれ!」

「なら、どうやって責任取るの?教えろよ」


 ったく!埒が開かねえ。

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