第19話 ギルマス…あんた手の平返すってなに?
そして、依頼をものの数分で達成したジュリは、町のギルドの中でギルマスとお話し中?
「ギルマス!お待たせ、依頼終わったぜ?」
突然ギルドに入って来て、開口一番依頼が終わったぜと言われても、何の事らやらと理解が遅れるギルマス。
「………(誰だったか……)あぁ、昨日の子連れのあんたか?」
「……惚けてるのか?だったら医者に見て貰えよ?」
「医者?なんだそれは。っで、なんだ今依頼がどうとの言ってたか?」
「あぁ、依頼終わらせたからな。魔物は何処に出せば良い?」
「ち、ちょっと待て。お前今は依頼が終わったと言ったか?」
「あぁ、言ったげど…なに」
「可笑しいだろ?昨日の昼に依頼を受けて、今終わった!だと!」
「だって終わったんだがな?なんだ、要らないのか?」
それは困ったな、依頼完了が出来ないと今のランクに響く。
「な、なら、確かめてやる!お前、裏庭までこい!」
「裏庭?解体倉庫じゃないの?裏庭なんかに、出したら汚れるぜ?」
「いいからこっちに来い!(全く出鱈目言いやがって!)」
「なら、わかった行くよ。カイトお前も全体的見たいだろ?」
「うん!大きかったよね?」
「なら、こっちだ!」
昨日と打って変わった態度のギルマスの後を付いていくと、カイトが俺のジャケットの裾を引っ張っる。
(ねえ、兄ちゃん)
(なんだ?カイト)
(兄ちゃん……あのおじさん昨日と違うよね?)
(違う……ああ、態度な)
(うん!あれ、なんか嫌だね?)
(まっ、良いんじゃねえぇの?)
(なんで?)
(直ぐに、土下座させてやるし。土下座したって、許してやらないからな)
(そうなんだ)
(ああ、カイト覚えておけよ?)
(なにを?)
(目には目を歯には歯をだ!やられたら倍返しという事をだ)
(な、なにそれ?意味がわかんない)
(そうか?あのおっさん、昨日俺らにボロ屋を押し付けたくて、へらへらしてただけだぜ?)
(えっ!そうなの?)
(じゃなかったら、昨日の事は覚えるはずだぜ?それを覚えて無いとか、ありえねぇよ!)
「ふぅ~ん、大人って……」
「なぁ~」
「おい!お前ら、なにこそこそ話してやがる!さっ、ここに依頼の魔物を出せよ!」
ったく!嘘言いやがってガキが…。
「ならここで出すぞ!カイト一旦下りて俺の後ろに居ろよ?」
「うん!」
「なら、ホラよ、特とご覧あれ!」
「どーーーーーん」と、大きな音と「ズズズズズーーン」と、言う地響きをさせてシーサーペントをアイテムボックスから引出した。
「こ、これ!は……お、お前……嫌、兄ちゃん!これをお前がか?」
「おっさん……あんた。ちょいちょい俺に失礼なのは自覚してるのか?お前ってなに?じゃ誰がこれを狩ったんだよ!是非教えて欲しいんだが…な?」
「す、すまねぇ……。本当に依頼したシーサーペントだ!わ、悪かったよ!お前さん確かにAランクだけあるぜ!疑って悪かったな!ワハハハ」
……こいつ絶対許さない!
「あんた軽いにも程があるぜ?ほら、討伐部位は何処さ!他は持って帰るから」
「これを持って帰るのか?皆で食うとかは?」
「する訳ねぇだろ!なに、皆って?さっきの態度を忘れてるのか?図々しい。ざけんなよ!」
コロコロ手のひら返しやがって!
「おい、それはないだろ?さっき謝ったじゃねぇかよ。ヘヘヘ」
「はっ?あの【悪い悪い許せよ?】で、謝ったと?」
「あ、あぁ、そうだぜ?」
「ふぅ~んなら、そうだな、キロ金貨三枚で売ってやるよ!依頼料を貰った後で、売ってやるよ。食いたいなら金出せよ?」
「ほら、納める部位は?」
「兄ちゃん、ぼく覚えてる!確かね頭だったよ?ぼく依頼書読んだから覚てる」
「お、そうか?ならあそこに出した頭納めるな?ほら、依頼完了だな」
後は同体を持ち帰るだけだな!
同体をシュッとアイテムボックスに仕舞った。
「カイト、あれ食うの大変そうだな?ハハハ!」
「うん!えっと…おじさん。早く依頼したお金ちょうだい?兄ちゃんと、帰るんだ」
カイト君ナイスフォローです。
後でご褒美だな。
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