第7話 ここにも居るのな?バカップル 2
すると、今までいちゃついていた男が俺の顔を見て睨み付けて来た。
「んだぁ~?誰だテメェー、今俺とマリーンちゃんとの貴重な、ひとときを邪魔するのは………。んあぁぁ!」
と、俺にメンチを切る……男が、全く怖くねぇなぁ。
にしても……不細工とまでは行かないが……整ってないねぇ…。(笑)顔面偏差値低すぎねぇ?
「それは…すみませんねぇ……ククク。ですが、私達もそちらの受付の人から、話しを聞きたいんだが?」
「んだと!俺のマリーンちゃんをナンパするだと!」
あ、こいつ頭が軽い人種の方の人だった。
これは厄介だぞ、相手にしない方が良いな。
「ならすみませんが、ギルマス呼んでくれません?そこの女の人、仕事ぐらいは出来るんでしょ?」
「し、失礼ね!あたしは仕事してるわよ!」
「………どこが?男といちゃついてるのが?仕事なのかな。それは凄いね?言われて怒るくらいなら、ギルマス呼んできてよ。それか、その男とどっかに行けば?」
ま、クビだろうけどね。
「………ふん」
おっ!不貞腐れて奥に消えたね……?
「てめえ……何処から来て、俺のマリーンちゃんに文句を言うんだ?」
それを無視して、俺の脚から引っ付いて離れないカイトを抱き上げて小声で話し掛ける。
(カイト、怖くないからな?)
(うん、でもぉ~あのおじさんバカなの?)
(ククク。そう、バカなんだよ。カイト大きくなっても、あんな大人に成るなよ?)
(うん!絶対ならない!)
(よし!良い子だ)
カイトの良いお返事に頭を撫でて誉める。
(エヘヘ誉められた)
「て、テメー!俺様を無視して餓鬼となにしてやがる!」
「べつに?」
「っざけてんじゃねぇぞ!この、餓鬼!」
「お巫山戯けなのは、おっさんだろ?」
「テメー誰がおっさんだ!餓鬼、表に出やがれ!」
「嫌だよ!今ギルマス呼んで貰ってるのに」
「ざけんなよ、餓鬼!」
と俺に殴り掛かって来たが……。
全くカイト抱いてる俺に、暴力とか?有り得ねぇ~。
真正面から、殴り掛かって来たからそれを避けて男の脚の脛に蹴りを入れて床に転がした。
「い、痛ぇ~!こんの、餓鬼!」
「なに?私はなにもしてませんが?勝手に転んだのに、難癖付けないでくれません?」
ばーか!!
するとそこへ奥に行った筈の女が、たぶんギルマスと思われる男を連れて戻って来て、カウンター越しに怒鳴る。
「おい、ギルドの中で何してる!そこに転がってるのは……また、お前かブッチ!」
ブ、ブッチ…………わ、笑える。
カイトを抱いてるから、顔を隠すのが難しいが……笑いが抑えられない。
するとカイトが笑いだす。
「に、兄ちゃん、ブ、ブッチだって!ハハハ!へ、変な名前!僕ならそんな名前付けられたら、恥ずかしくて外に出られないよ!ハハハ」
「おい、駄目だろ笑ったら。クククもしかしたら本人は、すっごく気に入ってる。…かもしれないだろ?ククク」
「おい!そこの子連れ!なに笑ってる?お前らが原因か?」
「え?私達ですか?」
「お、おう、そうだ。見たことねぇ面だな!」
「当たり前ですよ?今日初めてこの町に着いて、ここに来たのですから」
「そ、そうだったのか……。おい、ブッチ!いつ迄そこで寝てる?どうせマリーンといちゃ付いてたんだろ?お前らが現況だな!」
「ち、違いますよ!ギルマス、ブッチがしつこいんですよ!いつも断ってるのに、しつこくしてきて迷惑してるんです」
「そ、そんなマリーンちゃん!いつも俺とラブだったろ?今朝だって………」
なんか、カイトに聞かせたくない会話が飛び交いそうなので、カイトに遮音の魔法を掛ける。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます