第4章 

第1話 帝都のギルド

 帝国に向かって空を飛び、何時もの如く門に並んで通行税を払って、ルマルス帝国の帝都に入りギルドを探して中に入る。


 そして……なんと珍しい事に、何の問題もなく魔物とその素材を売る事ができた……。

 な、何か今までの苦労が幻だったのかと疑う程だよ本当に……トホホだよ。


 にしても、持ち込んだ素材の状態が良かったらしく、高値で買い取って貰えたのは嬉しい事だ。


 これでやっと懐が少し温かくなったかな……。

 でも、未だ家を買える程には金は貯まって無いが。


 そこで……安値で家は買えないかとギルドのお姉さんに相談………。

 あ、買える?うっそマジですか?

 でも……帝都の町限定で……………?

 それよりは少し郊外に住みたいが?

 ………なんと治安が悪い?

 何故?…………ほぅ……帝都は安全と……。

 なぜかな?

 ………ノーコメントですか?


 ……ほぅ、なにそれ……やっぱり帝国も無理かな……。


 無理かぁ……なら移動かな。

 宿に一泊、次の日にまたギルドに顔を出す。

 すると受付のお姉さんから、魔物の素材はないかと尋ねられた。

 無くはないが?

 なら売ってくれと言われる。

 そこでカイトと相談……。

 ふむ………なら、買ってくれ!


 ドンと出したのはハイオーク、グレードベア、コカトリス、グレードモンキー、マジョルハイパーと〆のワイバーンなんてどうよと、どんどんと出した。


 気前よく魔物を出したら止められた。

 なぜ?

 買うといったのはそちらでは?

 ふむ………ギルマスとお話しねぇ……。

 よし、話しましょうか……カイト行くぞ。


 そして招かれたのはギルマスの執務室……うん慣れたね。


「で?」

「で?」

「帰る」

「い、嫌待ってくれ!私と話しを」

「で?」

「………」

「帰る」

「………待ってくれ」

「で?」

「ぶっ!アハハ。兄ちゃん」

「なに?」

「漫才かな?」

「違うよ!」


 パンとカイトの頭を叩く。


「痛い!面白かったから笑っただけだよ。痛いなぁもう!」

「笑うな!で?」

「……あのさ、おじさん」

「お、おじさん?」

「おじさんでしょ?」

「わ、私かい?」

「おじさんしか居ないじゃん、ここには。何の用で僕たちを呼んだの?兄ちゃんは、それが聞きたいだけだよ?」

「そ、そうだったのか?!」

「巫山戯けてる。出るぞ」

「ま、待ってくれ、悪かった!」

「人を試すのも大概にして欲しいが?さっきから鑑定してるだろ?俺らをさっ」


 胸くそ悪いから全て跳ね返してやった!


「悪い悪い。アハハ」

「カイト出るぞ。出した魔物を回収してる出るぞ」

「うん」


 金はあるからな。


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