第28話 旅支度

 グランバネル神に呼ばれ神の世界でなんだか……嫌な話しをされて……気分を悪くして目が覚めた。


「つ…………ソファーで寝落ちたか……痛てて」


 首を押さえて回りを見れば、にゃんこ達が俺の隣で丸まって寝てる。


「おぉ!カワユスですねぇ……。に、しても?カイトはどうした。未だ寝てんのか?」


 ソファ-から立ち上がって、カイトの部屋に向かいノックをするが……返事がない。


「おや、未だ寝てるのか?珍しいなぁ……。カイト!カイト中に入るぞ?」


 するとカイトは未だベッドで爆睡中だ。

 夕べ少し機嫌が悪かったから心配したが……寝てるなら良かった。が、そろそろ時間だ。

 起こして飯食わさないと。


「カイト、起きろ。ほら、この宿出るぞ。そら!レツ、レオ!カイトを起こせ!」


 二匹をカイトが寝るベッドに乗せて、2匹にカイトを起こすのを任せる。


「ん……嫌、止めろ!く、くすぐったい。こらレツ!や、止め………レオ!」

「「にゃ、にゃににゃーーン」ミャ~」


 レツ達容赦ないなハハハ!


「カイト君、ソロソロ起きないとまた顔を舐められるぞ!」

「うう、兄ちゃん酷い!レツも、レオもこら!」


 カイトが二匹を捕まえて、抱き上げてなんか可笑しな事してる……。

 うん見てない、俺は見なかった!


「さて、カイト顔洗ってこい、飯にするぞ?」

「レツ達は?」

「とっくに食ったよ」

「そう、兄ちゃんごめんな?」

「なに謝ってるのかな。訳分からん」

「僕……夕べ」

「ま、そんなのは良いよ、気にすんな!レオもそうだよな?」

「ミャ~」

「お、分かったか……偉いな。さて、なに食う?パンで良いか?」

「うん!サンドウィッチがいいなぁ」

「なら、ほら食えよスープも要るか?」

「うん」


 パクパク、モグモグと二人で食事をして終わらせる。


「さて、飯も食ったしな。俺はここを出る準備しないとだな。カイト、レツ達を抱き上げて待っててくれるか」

「うん了解」


 バタバタと空間に出した物を仕舞っていく。

 最後に大物の、ソファーとテーブルを仕舞って元の部屋に戻す。


「はい!完了。カイト、鞄にレツ達を入れくれるか。それと、レツ達の飯も入れといてくれ」

「分かった。レツ、レオ鞄に入ってね?それと、ご飯もいれとくからね」

「「にゃぁー」」

「兄ちゃん順次完了!」

「なら、行くか」

「うん」


 二人で部屋を出て宿屋の階段を下りて、真っ直ぐにカウンターに行くと、おかみさんが居たので直ぐ様部屋の鍵を返して宿屋を出た。


「さて、カイト何処に行くかね?」

「分かんないよ……兄ちゃんは、前の町に戻りたく無いんでしょ?」

「まぁね……」

「なら任せるよ。僕は分からないから」

「まぁ、そうだな。なら、前に言った島に行くか……その前にまともな町の、ギルドで素材売る!金稼がんと不味い」

「分かったよ、なら、早く行こうよ」

「おう、その為には早くこの町を出ないとな」


 カイトと早足で町の門を、目指して二人で歩くのだった……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る