第16話 次の場所探し

「馬車が嫌かぁ~!なら暫くは空だな」

「ええ~!マジ?」

「まっ、我慢だな。ハハハ!」

「笑い事じゃないんだけど!てかさ、ちゃんと住める場所を探そうよ」

「んなん、分かってるぞ?だがトラブルには、巻き込まれたくはないだろ?」

「ま、まぁそうだけどさっ……」

「さて、兎に角今日の寝床を探そうぜ。カイト」

「う、うん」


 ええっと今は……あ、あっちに向かうと島国のクルルス国か。

 島国だからそんなに治安は悪くないかな?

 とは言え……賭だがな。


「カイト、この海の向こうに島国がある様だぞ」

「島国?」

「そう、海に浮かぶ小さな島だな。小さいと言っても、まあまあでかいがな」

「ふぅ~ん。そこに行くの?」

「なんだ?気が進まないか?」

「ん~そうじゃないけど……」

「なんだ?このまま野宿がいいのか?」

「違うけどね……」

「なら、今日は別の町に行くか?」

「うん……どっちでも良いや」


 あ!こいつ考えるの面倒になったな。


「なら、そうだなぁ……。この下の土地ってルブルス国って国の山で、貴族の領地なんだよねぇ。カイト……ここの町下りるか?」

「それは、嫌だ!山賊が居るかもしれないし」

「それは、無いと思うぞ?」

「なんで?」

「山賊は山に籠ってる筈だしな?」

「ふぅ~ん。兄ちゃんって詳しいよね?」

「まぁ~な」


 知ってて当然!親父に連れられて山賊狩りしたからな。しかも10才でだ。

 そう考えると、今のカイトと同じ年か!


 にしても、カイトが駄々を捏始めてるからな。 今日はこの領地にある町に向かうか……。

 さて、町は何処だ?


 マップで町を確認……。

 お、あったね。ここに行くか


「カイト動くぞ!ちゃんと捕まってろよ?」

「うん。何処に行くのさ」

「町だな」

「そうなの、島の町じゃなくて?」

「島は明日かな?」

「ええ!マジ?」

「マジです。今日はここの領地の町に行くぞ」

「………」


 そろそろカイトの我が儘に付き合うのも、疲れて来たからな。

 ここは強引に連れて行くぞ。


 どうかトラブルが起こりませんように!

 ………てか!頼むよグランバネル神!


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