第11話 稽古

 カイトと二人でバタバタしてテントを張り。

 それが終わると、外で俺とカイトで剣の稽古中です。

 疲れて嫌だと言ってたが、無理やり引っ張り出した。最近稽古してなかったから丁度良い。


「ほら、カイト!打ち込んでこい!」

「うぉりゃー」


 バシバシ、パンパンと竹刀で打ち合う。

 先ずは剣の稽古をする。


「はぁー!」


 パン!


「まだまだ!そら、カイトここだ!」


 パン!と右肩を攻めたが……おぉ、交わしたな!進歩進歩フフフ。


「くっぅぅ!」

「どうした、未だだぞ!ここが、がら空きだ!」


 パンとカイトの左脇を攻める。


「うく!………痛ったぃぃー。兄ちゃんギブギブ!痛い!」


 左脇を押さえて、ギブアップするというカイトだ。

 まぁ、10才であの動きは大した者だよ。

 前の町の稽古場に、行かせた甲斐が有るってもんだ。


「ハハハ!カイト。甘いな!次は魔法の訓練だ!」

「ええ!未だやるのぉ~疲れたよ!」

「フワハハハ!未だ!!やるのだよ!カイト君」

「………兄ちゃん……人が変わってるぞ!キモい」

「うっ!カイトにキモいと言われて仕舞った!兄ちゃん傷ついた!」


 と巫山戯たら、冷たい目線を……兄ちゃん悲しい。


「兄ちゃん…なに巫山戯けてるの?」

「………ふ、巫山戯けてなんて、ないぞ!ほ、ほら、魔法の練習だ!始めるぞ!先ずはウインドウアローからだ!」

「ええ、あれ難しいよ!やっとウインドウーカッターを覚えたのに!」

「だから、練習するんだろがよ。頑張れぇ~。あの的にアローだ!」


 人差し指を的目掛けて、向け魔法を当てた。

 そして、『フンス』と鼻を鳴らした!


「フフン!カイトもやってみ?」

「それが出来ないから……困ってるのに……」

「イメージ出来ないからだろ?」

「イメージ?」

「そう、風が物を貫くイメージがだ!」

「…………ん?なにそれ」


  はぁ~そこからか……。


 ……だがそうだよな……俺は前世の世界でゲームやら、本やらでなんとなく知識が有るからな。

 全く知識がなければこんなもんか……。


「そうか、なら、風をな?……………説明中………ってやったらそのまま腕を上げて前に出して見る!そうすると風の槍が前に飛ぶ!ウインドウアロー!」


 すると、風の槍が的に当たり穴が空いた。


「おお!すげえ~。的に穴が空いた!てかさ、説明雑だよ」

「そうか?カイトお前もやってみぃや!」

「……なにその、変な言葉は?僕を馬鹿にしてるし!」

「してへん、してへんよ?」

「だから!それが………なに?そなにそのニヤニヤは!」

「いやぁカイトからかってると、面白れぇからな」

「ふん!」

「まぁ、そう不貞腐れるなよ?なに事もイメージだよ!」

「だからそれが!」

「まぁ、聞けよ!もっかい説明すっぞ、先ずこの棒が風の槍だと思え!出きるか?」


 カイトにその変に転がる、枝を見せてイメージさせる。


「枝じゃなくてこの枝は、風で出来た透明な槍だ!イメージしろよ?ほら自分の手にこの枝と同じ長さの風の槍を頭で思い浮かべろ」

「むぅ……………槍……風の槍………」

「そら、がんばれ!」

「煩いよ?むぅ………」


 すると、カイトの手の平から水が出てくると、手の平に細い槍が出て……。


「ふぅ………無理!」

「あぁ、魔力がもたないか……。少し休憩にしょうか」

「うん………」

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