第10話 ラーメン実食!か、辛いぃ~。(涙)

 10才の、子供が大人と同じ辛いラーメンを啜ってるな。

 ……これは、俺の所為だよなぁ~。

 甘口にすればよかったかな?

 でも本人が辛口と言ったからな、カイトのリクエストだから別に良いのだろうけど………。

 まっ 甘い菓子も食べるから気にしなくて良いのかな?


「さて、これ食い終わったら後片付け手伝えよ?」

「うん!わかってるよ」


 ずるずる、もぐもぐと食べる。

 モリモリ食べてるから、機嫌は良くなったかな?


「カイトこの後どうする?」


 ラーメン食いながらこの後の予定を、カイトに確認と相談をする為に話し掛けたが、タイミングが悪かった様だ。アハハ許せ。


「ん?モグモグ。@§*☆*&#んぐ!」

「ほ、ほら水!水飲め」

「んーーーごくん。ふぅ~!兄ちゃんありがとう。死ぬかと思った!」

「慌てて食うからだよ!ラーメン熱いのに火傷するぞ?」

「うん」


 ふぅ~ふぅ!ずるずると啜りながら、ラーメンを食べるカイトだ。


「で、どうする?」

「ふぅ~ふぅ~。別に……何でも……ふぅ~いいよ?」


 ずるずると麺を啜って食べる。


「お前……、口に食べ物を入れたまま喋るなよ」

「むぐむぐ、ゴクン!なに言ってんの?食べてる時に話し掛けるから兄ちゃんが、悪いんじゃんか。で?此処に今日はテント張ってキャンプ?」

「ん……どうするかな……?結構ここやばいのよ」

「ふぅふぅ~。ずるずる。モグムク……ゴクリ。ヤバイって?か、辛い!兄ちゃんこれ、後から辛さが来るね?で、ヤバイってなに?」


 二度も聞いて来た『ヤバイ』を……おもしれぇ~。

 そして、今更辛いとか……俺は普通なのだが……。 

 あ!子供味覚だった!


「ほれ水飲め!それでだなぁ~。この場所な?この結界から出ると、魔物がわんさと出てくる確率大なんだよ」

「ゴクリ……ありがとう。……で、マジ?」

「大マジっす!」

「………ヤバイじゃんか」

「だから、ヤバイって言ってるだろ?」

「……なら、少し狩るの?」

「ん~そうだなぁ……どうするかな…。売り物ん結構沢山持ってるんだよ。これがまたさ……山籠りが長かったろ?」

「そう言えば……………そうだね。魔物を売るつもりで、王都に行ったのに売れなかったしね?」

「だよ!それもこれも全部、ハングの所為だしな!」


 あのおっさん所為だ!助けてやったのに……!


「で、どうする?」

「ん~なんかさここまで来るのに、僕疲れちゃった」

「そうか……なら、ここで1泊するか?」

「うん。結界から出なければ、危なくないんでしょ?」

「ま、そうなるね。なら、これ食べ終わらせて片付けしたら、テント張ったりするか」

「うん!手伝うよ」

「なら、頼みますかねカイトさんに」

「な、なんだよ『さん』て気持ち悪い」

「ハハハ、気にするなよ。手伝頼むね」

「分かった」


 良い返事だ!全く素直な良いこ子に育ったもんだ。


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