第26話 少しは歩け!

 次の日朝……目覚ましの音で起こされる。


「んんん……朝ね……カイト起きろ朝だ!」

「んんんまだ眠い……」


 この二人……二人とも低血圧で寝起きが悪い。


「カイト起きろ~。目覚まし煩せぇ~!」

「ん~」


「ダァー煩せぇ!」


 バンと目覚ましを叩いて音を止める。


「ふぁ~兄ちゃん、兄ちゃんの方が煩いよ……」

「おはよう、カイト」

「おはよう~兄ちゃん………」


 相変わらずの低血圧で……まっ、子供だからな!

それをいうのか?ジュリ……お前もだ!


 ………誰?!


「さて支度して町出るぞ」

「うん。レツご飯食べる?」

「にゃん♡」


 カイトがレツのご飯をやってる最中に俺は素早く支度する。


 そして、朝飯を出し二人で食べ終わるとレツをクリーンで綺麗にする。


 ついでに俺とカイトもクリーンで、綺麗にしてから部屋の物を全部、アイテムボックスに仕舞い空間を解除する。

 バタバタしてたら時間は……8時前丁度だ良い時間だ。


「カイト行くぞ」

「うん、レツ……おいでまた鞄に入っててね?」

「なぉ~」


 テンション駄々下がりだなぁ、悪いねレツ我慢してくれ。


「兄ちゃん準備できた」

「なら行くぞ!」


 カイトと二人で、階段を下りてカウンターに顔を出す。


「すみません!誰がいますか?」


 カウンターで声を掛けると女将さんが顔を出す。


「あら、おはようございます。お客さんお帰りですか?」

「ああ、これ鍵です。じゃ」

「ありがとうございましたぁ~」


 女将が手を振って送り出してくれた。

 なんともさっぱりと送り出してくれてほっとするジュリ達だった。


「兄ちゃん良かったね?すんなり出れて」

「そうだな。素泊まりだったし。すぐに部屋に引っ込んで、面倒掛けなかったからな。だからじゃないか?」

「………そうか。なら次の町もそうしょうね?」

「お、おう。努力しょう。さて、町の門を出るぞ」

「うん!次が楽しみだね?」

「だな?」


 そして、すんなりと門を出て暫く歩く。

 暫く歩くとカイトが声を掛けてくる。


「兄ちゃん……そろそろ良くない?」

「ん……ちょっとまってな?マップで確認するから………」


 マップで辺りを確認する。


「ん~もう少し歩いた方が良いなぁ~。出来ればあの森の中で、上がった方が良さそうだぞ?」

「ええ……そうなのぉ~。面倒だしさ、認識阻害で姿隠して空に……」

「こら!お前、少し歩けよ。運動不足だぞ!子供なのに楽をするなよ」

「ええだってさぁ~!」

「ええ!じゃないよ。カイトほれ、レツ寄越せよ。重いから文句を言うんだろ?」

「ち、違うよ!歩くのが面倒だ」


 ん~これは少し歩かせるかな。よし!1日歩くぞ!


「お前我儘だよ!よし、今日は1日歩く。そして野宿だ!」

「やだよ!そんなの疲れる」

「疲れるって……お前何処か調子悪い?」

「悪くないよ!元気だ!」

「だったら歩け!俺も歩くんだからな」

「むぅ………ケチ!」

「ほら、むくれるなよ。暫く歩いたら人が居ないところでレツを遊ばせてやらないと…レツの方がストレス溜まるぞ?」

「あ!そうだった……ごめんな。レツ」

「なぁ~」

「ほら、レツもそうだぞって言ってるぞ?」


 子供の我儘……ああ面倒だねぇ~。

 毎回駄々をこねられる。


 それから………。カイトと王都に向う道を歩く。

 暫く歩くと人も居なくなる。


「カイトそろそろレツ出して良いぞ」

「分かった……レツ出て良いよ」

「にゃ~ん」


 鞄にから出たレツは伸びをしてぶるぶると体を振って俺の足にすり寄る。


「にゃん」

「レツ出てきたな?なら一緒に歩くぞ?」

「にゃ!」と鳴くと俺の肩に乗る。

「こら!レツお前歩けよ!」

「レツ!ボクにはそんなことをしないのに!兄ちゃんずるい!」

「俺はずるくないだろ?レツの気分なんだから……ほら、歩けよもう少し歩けば昼にするから」

「……分かった」


 てか、レツ……お前も少しは空気読めよ。




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


お詫び……



すみませんこの話を飛ばしてました……。


痛恨のミス!でした。m(_ _;m)三(m;_ _)m


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