第2章
第1話 そしてまた旅立ちだ!
それから、ギルド職員寮の部屋にカイトと二人で暮らす事になってから2年が過ぎた。
「ほらカイト、荷物これ持てよ!」
「ええ、やだよ。兄ちゃん重たいぞ」
「良いから手伝えよ、町出るんだろ?」
「分かったよ!」
あれから、俺は18に成り。
カイトは10才になった。そして世話に成っていたギルドの職員寮を出て町を出る事にしのだ。
「ほら、それも寄越せよ?」
「うん……」
「なんだ?カイト寂しいのか?」
「そ、そんなんじゃないよ……はいこれ」
「お、おう!しかし、荷物増えてたんだなぁ~。ここに来たときは何もなかったのに」
「うん……あんまり覚えて無いけど……」
「そうか?最初会った時は泣いてばかりだったからな!お前、ハハハ!」
「う、煩いよ!怖かったんだから仕方ないだろ!あんま覚えて無いけどさっ!今はマーサおばさんのとこの、ラジより強いんだからな!」
「あぁ、あの悪餓鬼か?」
「そう!この間、試合したんだ!」
「で、勝てたと?」
「うん!余裕だよ、ジュリ兄ちゃん!」
「そっか、凄いな!」
カイトの頭をガシガシと撫でる。
はぁ、この泣き虫がやっとなんとかなったね……。
今じゃ本物の兄弟より強い絆があるのでは?
と、錯覚しそうだな?
「さて、荷物は全部仕舞えたな。なら行くか?カイト!」
「うん!」
カイトと、部屋を出てギルドの中に入る。
「おい!ジュリお前達……行くのか?」
「あぁ、ギルマス!世話になったね。ありがとう!またくるからさっ、その時は頼むよ!」
「あ、当たり前だろ?お前はこの町の勇者なんだからよ!」
「や、やめてよそれは。本当にさ、たまたまね!偶々あんなことがあってそれをね?ほら、カイトも挨拶だ!」
「マスター、ありがとう。お世話になりました」
「お、おう!カイト!またな?絶対帰って来いよ」
「うん!兄ちゃんが冒険に飽きたら帰ってくるって、言ってるからさ。結構早く帰って来るかもよ?兄ちゃん飽きっぽいから」
「カイト!コラ……。お前はまた生意気だな!」
「アハハやめて!くすぐらないで」
「ジュリにゃん!あたし達には?挨拶なしにゃん?」
「あ、受付の三人娘さん達か……世話になったね?ありがとう。いっぱいトラブルをくれて……」
「にゃ!それは、言い返せないにゃ!」
「ほんとよねぇ~ミーニャのお蔭でさ!大迷惑よね」
「う、煩いにゃ!」
あぁ……また喧嘩になったね……?
「さて、カイト行くか!ギルマス元気でな?」
「おう!お前も頑張れよ?死ぬなよ?カイト守ってやれよ!」
「おう!任せろ。じゃあな、暫くお別れだ!」
そして、カイトと二人で町の門を出て歩いて進む。
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