第18話 ランクと住む場所

 長げぇなぁ~おい!まだかよ………?


「ギルマス!なげぇーよ、まだか?」

「ち、ちょっと待ってろよ!今考えてんだからよ」


 気が短けぇなぁ~!

 と、ぶつぶつ文句言いながら考えてるが……。

 ランク決めるだけだろ?なにを、悩む事があるんだよ。カイトも居るんだから早くしてくれ。


「……………よし!お前はBランクだ。Aランクは盗賊討伐が条件だからな。……お前人傷つけた事ねぇ~だろ?」


 Bね?まぁ、良いんじゃねぇの?

 母親たちと暮らして時は、あてにされるのが嫌で、ランク上げしないままだったしな。

 だが親父がいた頃は修行と称して、連れ回されから盗賊なんて余裕で狩ってたぞ?


「え?盗賊狩りならあるよ?親父と、修行してた頃に」

「はあ、なんだそれは!お前何処まで凄いんだよ!」

「いや、親父が冒険者だったから……その後を、付いて回ってただけだぜ?」


 あれは、結構ハードだったがな?今でも、思い出すとウンザリする。

 盗賊って奴らは弱い癖に自分の腕を、過信してるから厄介なんだよ!群れてワラワラ出てくるからなゴキの様だ……あぁキショイ!


「そうか……わかった、分かったよ!じゃAランクに昇格!」

「マジか!A……いいのか?」

「ああ、良いぜ!高ランクの冒険者は少ないからな。それと、お前さんの持ち込んだあの魔物……ありゃぁどう見ても、Dランクの冒険者じゃ狩れねぇだろうが!しかも、お前その鞄……マジックバックだろ?んなもん持って、低ランクだと知られればカモられるぜ?」

「そ、そうか?なら宜しく?」 


 で、いいのか?


「しっかしよぉ……お前さん。聞くがよ、魔物まだ持ってるのか?」

「え、なに突然……欲しいの?」

「そりゃ~もちろん!あれば、だがな!買うぞ」


 ん~どうするかな……有るにはあるな……。


「なにが、欲しいのさっ?熊、それとも、ボア?あ!ワイバーンもあるぞ!前に狩ったんだよ!あ、あと……ウルフも……」

「わーわー!もういい。なら、ワイバーンと熊売ってくれ!下で受け取るから」

「お、おう?」

「ちょっと待ってろ!カード書き替えるから。………ほらよ!今日からお前はAランクの冒険者だな。ハハハ。少年よ!働け」

「んだよ、それはよ!」


 ダラダラと話をしていたら、カイとが俺に寄りかかって寝ていた……。


「お!寝ちまったか……なら、先に部屋を案内するから、そこに寝かせるか?」


 え?部屋かありがてぇ~!


「よろしく、頼みます。世話になります」

「お、ちゃんと礼は言えるんだな?」

「なんだよ?それは……だけどよろしく。改めて俺はジュリといいます。こいつはカイトだ」

「あぁ、よろしくな?俺はバルスだ!」


 よろしくと言って握手をした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る