第6話 黒い影が 



 ん……眩しい………。


「あ、朝かぁ………」


 ハンモックに揺られながら朝を迎える。


「何だか、寝た気が全くしない………」


 何故だろうか?あ!あいつのせいだ!


 時間は何時?

 時計をごそごそと探して時間を見る。

 ………………まだ6時かぁ~。

 しっかし……野宿は久しぶりだなぁ~。 

 親父と良く山に籠って修行したのを思い出す……。


「ま、それが役に立ってるけどね?さて、朝飯食べてまた移動するか?」


 朝飯は、軽くで良いか……火を起こしてフライパンに油を入れてと……玉子とハムで良いかね……。


「ジュー」


 と、良い音がするとすぐに良い匂いがフライパンから立ちこめる。

 ふんふんふんと鼻唄歌いながら、玉子とハムを焼いて皿に乗せる。


「よし!できた!あとはお湯沸かして……パンも出すか?」


 お湯が沸くとカツプにコーヒー入れて……さて食べますかね?


「手を合わせて!頂きます!」


 箸で玉子と、ハムを一緒に挟んで口に入れる。


「ム………ムグ………ゴクン。ふぅふぅ……っあち!う、うめぇ~!」


 久しぶりのコーヒーで喉を潤す。

 焚き火に枯れ木をくべながら、コーヒーを啜る。

 うう!日本で流行ってた一人キャンプの、光景だなぁ~これ………。ハハハ!くそ!


「はぁ旨かった!ご馳走様でした。」


 さて、飯も食べ終ったし……支度をしてまた狩りに……。

 すると、誰も居ない筈の茂みからガサガサと音がする。その音がした場所に目を向けると、いきなり何か黒い物が出てきた!


「う、うわぁぁぁーーーーー」

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