第18話




 何かを羅列された紙を机に置く。私は息をつく。ペンを持ち、一本線を引いていく。そう。この紙は私が復讐を成すべき人物たちが羅列されている。ペンを置き、紙を見つめる。


 「………後は……二人………はぁ……と言うことはこの人たちは城に行かないといけないわけか。じゃあ……」


 計画にはないけれどーーーーーー。


 「ーーーーーーーこの国自体を……壊してやる……」


 自覚はしていないがこの声はまるで地獄からの呪詛のようでおよそ人とは呼べない低く、震えた声だった。



 「そう。城に行くんだね」

 「はい。後二人は城に常駐しているようなので」

 「なるほどね。外に呼び出す……っていう手もあるけど?」

 「それでは少し怪しまれるでしょう。なので城で……救済してきます」

 「そう。わかった。成し遂げてきなさいマリアくん」

 「はい」


 神父様と会話を終え、私は私が知っている裏道を使い、城に向かう。この先がどうなろうと私は構わない。私は復讐を成し遂げれるなら。


 「さぁ……進もう。崩壊へ」


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