第11話 バカ女ミオ


どうと言うことはない。

俺が糞尿垂れ流したところで、誰も困りはしなかった。

ミオは俺の行為に対して怒って殺すとも言っていたが、女神ミツハが「赤子に布すら巻いていないお前が悪い」と一蹴し、ミツハは湯浴みをしてくるとのことだった。

数人の巫女を呼びつけ風呂に向かう姿は神と言うよりはそのボーイッシュな見た目から王に近いように思えた。

そして俺はといえば、ミオに桶で下半身を重点的に洗われている。

「くっ、なぜ私がミツハ様を汚した赤子を風呂につけねばならないのだ。ミツハ様も花嫁修行の一環などと私が愛するのはミツハ様だけだと言うのに……」

ぶつくさと文句を言っているがミツハに対してではなく、俺に対してである。

「おい、犬のガキ。貴様もののけの類いではないのだろうなぁあぁ。」

俺はキョトンとする。いや、キョトンとしてやる。

赤ん坊を恫喝するなバカめ。

「貴様はもののけの王として我らに不吉を与える存在なんじゃぁあぁあないだろうなぁあぁあ」

お前のキャラなんだ?

そのヤバい話し方やめろ。耳が痛くなる。

「貴様!!!いい加減笑え!!!」

こいつ俺をあやそうとしてたのか!?

花嫁修行の前に、常識を学べ!!

見た目からすれば15,16か???

このバカ女が司教となると、他は大したことのない奴らなのだろう。

「貴様のはずいぶん可愛らしいな。」

バカ女は俺の愚息に興味を示した。

おいおい、女子高生くらいの子がおじさんの愚息に興味があるなんて興奮し……

興奮し……ない……


そっか、バカ女お前はそういう年頃なんだな!!


「えい。」

ジーと俺の愚息をみて、バカ女はあり得ないことをした。

俺の愚息を、いや俺のゴールデンをあろうことか握りやがった。

俺が泣くことしか、いや鳴くことしかできなかった。

「いーー、ぎゃあぁあぁ!!!!」


俺はこの女にも復讐することを誓った。

誓うけど、とりあえず手を放してください!!!!

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