第22話その後アルファードとシルビア
「シルビア、ここの欄の名前は君が覚えるところだろ?この間、忘れていたよね」
「だって・・・。つわりが酷くて・・・思い出せなかったんです・・・」
ソファに座り、小さい声でシルビアは、言った。
確かに顔色が悪い。
「大丈夫かい?夕方にカレン達が来る事になってるが、無理しなくてもいいから」
「いいえ、久しぶりにカレンに会えるんですもの。・・・少し寝ますそうしたら、落ち着くかもしれません」
「ああ、でも無理なら言って欲しい。次もあるんだからね」
「はい。アルファード様」
そういうとシルビアは寝室に向かった。
今6ヶ月に入ったところでまだ、つわりが酷く、ずっとあんな調子だ。
1人になるとつい、考えてしまう。
何故あの時、カレンの手を離してしまったのか。
シルビアは可愛い。それは今でも変わらない。
だが、やはり愛していたのはカレンだった、と胸が辛くなる。
カレンがゼットと一緒にいる時、私には見せなかった幸せな微笑みを見る度に、更に辛くなる。
私が至らなかったのはよく分かっている。
母上から、言われた、
愚かな息子には、愚かな娘。
私は確かに愚かだった。
あれ程まで渾身的なカレンを気づけなかった。
いや、いけないな。
私は、シルビアを選んだのだ。過去に浸ってはいけない。
私が選んだ道だ。
「アルファード様。夕食の事でご相談があります」
扉を叩く音の後すぐに、声がした。
「分かった。すぐに行こう」
「ありがとうござます」
さて、夕食はカレンの好きなものを用意しよう。
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私の趣味で走った話に御付き合い頂きありがとうございました。
本当の愛を見つけたのでしょう?お幸せになって下さい さち姫 @tohiyufa
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